衆議院予算委員会

○細野委員 民主党の細野豪志でございます。
 麻生総理を初め閣僚の皆さん、よろしくお願いをいたします。
 補正予算の具体的な問題に入る前に、まず麻生総理に、世襲の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。
 もう総理も御存じのとおり、民主党は、選挙区内で三親等以内にそのまま選挙区を引き継ぐことを内規で禁止する、そういう方針を固めました。また、自民党の中でも、菅選対副委員長を初め、世襲については制限をしていくべきではないかという議論が随分広がってきているというふうに承知をしています。
 世襲を制限するということについて、麻生総理はどうお考えになっているか、伺います。

○麻生内閣総理大臣 これは、選挙区の世襲を含めまして、選挙のあり方、選挙区のあり方、選挙制度のあり方、いろいろ各党で議論をされるのはよいこと、基本的にそうだと思っております。
 その際に、各党がみずからのルールを、自分の党のルールはこれでやるというのも、それは一つの見識だと思っております。
  ただ、私は、この問題は、広く政治家というものに対して、多くの有能な方々をどれだけ多く参加せしめるか、また、それでどれだけ自分の党に、自分の党の都 合でいけば自分の党にふさわしい人を獲得できる、そういったようなことをつくった上で、かつ、それを国民が選べるような仕組みというものをどのようにつく るかというのが一番の問題なんだと思っておりますので、この選挙のあり方等々につきまして公約にどうするか等々は、今、自民党で目下検討中になっていると 存じます。

○細野委員 麻生総理は党の総裁なわけですね。もう党の幹部の方が世襲制限について具体的な提案もされているわけですね。総裁としてのお考えはどうなんですか。自民党としてこの世襲を制限するお考えがあるのかないのか、それを聞いているんです。

○麻生内閣総理大臣 これは、内閣総理大臣じゃなくて、多分、自由民主党総裁に聞いておられるんだと思っておりますが、今お答え申し上げましたとおり、自由民主党で目下検討中としかお答えのしようがございません。

○細野委員 では、個人としてお伺いしましょう。麻生太郎衆議院議員として、世襲を制限することについては、御自身が世襲であるということも含めてどうお考えになるのか。
 さらに言うと、私は、やはり閣僚の皆さん、二世の方で立派な方がいらっしゃるのはわかりますよ。私もいろいろな二世の方を見ていますから、それは、やはり子供のころから政治家の背中を見て世の中のことを考えているのは大変貴重な経験だと思いますよ。
 ただし、例えばおやじさんが直接そのまま選挙区を譲ってしまう。例えば、神奈川の十一区では、小泉元総理が息子さんを指名して、そしてそこで、親ばかだからということで指名をされた。
  私は思うんですが、神奈川十一区に自民党から我こそは出たいという人がいたかもしれないですね。よく二世の方の職業の選択の自由を言われる方がいるんです が、それはそれで確かに大事かもしれない。ただ、それと同時に、さっき麻生総理もおっしゃったとおり、それ以外の政治に入りたい人の職業の選択も大変重要 で、そのためには世襲制限をある程度考える必要があるのではないかと思いますが、政治家麻生太郎衆議院議員としては、どうお考えになりますか。

○麻生内閣総理大臣 細野先生、親が選挙に出ましてから私が出るまでどれぐらいたっておると思いますか。二十五年あいております。二十五年あいてい ても世襲かと言われると、これはまたまたいろいろ難しいところが出てくるんだと思いますので......(細野委員「二世と申し上げている」と呼ぶ)だから、なら ば私は五世ということになりますので、それは、二世という定義もまたいろいろ、言葉の言いがかりをつけるつもりはありませんけれども。
 私は、そういった意味で、神奈川十一区は神奈川十一区で、小泉さんの息子に対抗しておれが出たいという人が出てきたら、そこの神奈川十一区の自由民主党の選挙区支部内でいろいろ検討をされるところであって、その選挙区で経られるというのは当然なんじゃないですか。
  私どもは、その点は、その選挙区支部の見識なんであって、自由なんだと思いますので、党首においても、出たい人が出られる政党、出たくても出られない政 党、いろいろあろうとは思いますが、私どもの支部としては、少なくとも、出たい人が出ようというのであれば、自由民主党の十一区支部内でいろいろ検討され てなるというのは、私、それは別に、自由なんじゃないでしょうか。

○細野委員 建前に終始をされるわけですが、神奈川十一区において小泉総理の息子さん以外にチャンスがなかったなんというのは明々白々じゃないです か。そういうところできちっと違う人にも門戸を開放して、小泉元総理が一年ぐらい前に引退を宣言されて、息子もいいけれどもほかの人も出てこいという議論 があったのなら今の話は通用しますよ。実態を全く反映していないですよ。そういうことの実態も把握せずに党に丸投げをするというのは、要するにやる気がな いということ以外の何物でもないですよ。
 この問題だけで終始をするわけにいきませんから、政治と金の問題に話を移したいと思います。
  まず、このパネルをちょっとごらんいただきたいんです。このパネルは、平成十九年度一年間で、麻生総理が関連をしておられると思われる政治団体、結構探す のが大変でしたが、十六ありまして、その中には自民党福岡県第八選挙区支部も含めて、すべて足し合わせた歳入、この年だけの入ってきたお金のグラフです。
  見ますと、総額が三億八千万強という非常に多くの金額を集めておられますね。その中で、パーティーの収入というのが七二%を占めていまして、非常に率が高 い。あちらこちらで盛大なパーティーを開いておられて、その上がりが非常にたくさんある。二つ目の収入が企業・団体献金で、これが一三%。それぞれ、二億 七千万、そして五千百万円という非常に大きな金額を集めておられます。政治に金がかかるかどうかという議論があるんですが、ちょっとこれはお金をかけ過ぎ じゃないかという思いが一つ。
 そして、もう一つは......(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。

○衛藤委員長 静粛に。

○細野委員 自民党の方に申し上げますが、我々は、民主党内で、今さんざん政治と金の問題を議論していますから。議論して、企業・団体献金は制限をして、個人献金をふやしていこうという議論をしているんです。
 総理にお伺いしたいのは、もうそろそろそういう金のかかる政治に一定の決別をして、そういうことを一歩前に進めるということについて、総理はどうお考えになるかということをお伺いしたいと思います。

○麻生内閣総理大臣 今、政治資金のあり方ということにつきましては、細野先生、前々から申し上げておりますように、これは、民主主義のコストをど う負担するかという話が根本にないとおかしいんだと思っております。したがって、これは各党が議論されればよいことなんだと思いますが、その上で、かつ、 各党が議論して決めた法律はそれぞれの政治家が守るということを大前提にしていただかないといけないんだと思っております。また、企業や団体も政治活動と いうものができるというのは、労働組合を含めて、これは政治献金が認められていることになっているんだと理解をいたしております。
 また、企業・ 団体の献金というものが政党及び政治資金団体あてに限定をされるということになったというのは、これも長い時間をかけてそのようなことになってきたという 経緯があろうと思っておりますので、各党各派において今後十分に議論をされるべきことなのであって、自由民主党としても同様な議論を、これも先ほどの議論 と同様にいろいろさせていただいているところであります。

○細野委員 非常に残念ですね。これも各党各会派で、丸投げですか。総理としてのお考えはないんですか。
 総理、私はまだ九年しか国会議員 をやっていないんですが、企業献金、団体献金なしで九年間やっているんです。それは、財政的には厳しいですよ。財政的には厳しいけれども、先ほど総理のお 金を出しましたが、多くのパーティー券は企業から買ってもらって、企業献金をもらって政治活動をされているわけですね。どうしてもそこに、企業の利益と政 治家の行動というものが、どうこれに整合性をつけるのかという問題が出てきて、これまで何度も何度もそういう問題が繰り返し繰り返し出てきているわけで す。
 そういう中において、個人献金というのをもらうと、一部......(発言する者あり)今もちょっとやじが飛んでいますが、個人だって利益を求める ことがあるよという話があるんですが、それは努力をしたことがない人の発言です。私は、例えば年間一万円とか、場合によっては数千円をもらっていますが、 皆さん利益を求めませんよ。会合に参加をして、そして選挙も手伝ってくれて、民主主義の参加の仕組みなんです。
 我々は、政治文化を変えて、もう そろそろ政治のこのお金の問題から決別をして、個人献金でやれるような仕組みをつくろうではないかということを申し上げているんですね。そういう政治文化 を変えるということで一歩前に踏み出す、そういうお気持ちが総理にあるのかないのかというのをお伺いしたい。どうですか。

○麻生内閣総理大臣 私は、今のお話を伺っていると、個人の献金はすべて正しいとも思いませんし、すべて悪いとも思いませんし、同様に、企業・団体献金に関しましても基本的に同じものだと思っております。
  個人でしていただける方が多いということはそれは喜ばしいことなのでありまして、そういったようなことができるということは、同時に、企業にもこの人を推 したいという気持ちがあるのを、それをとめるというのはいかがなものかと思っておりますので、企業・団体をすべて禁止する、労働組合を含めまして団体から の献金もすべてというのはいかがなものかと思っております。

○細野委員 大変残念ですね。やじで小沢代表はどうなんだということがさんざん飛んでいますが、それは、来週党首討論をやるようですから、総理もお 考えがあったらそこで正々堂々とやってください。その議論というのは我々はさんざんしてきて、代表自身もこれまでのやり方と変えようというふうに言ってい るんですから、堂々と議論していただければいいと思いますよ。
 その上で、補正予算の議論に入ります。(発言する者あり)ちょっと静かに。

○衛藤委員長 諸君、静粛にお願いします。

○細野委員 筒井委員が質問をされた基金の問題について改めてお伺いをしたいんですが、総理、ちょっと資料を配っていますので、ごらんいただけます か。三の一と書いた資料に、今回新たに創設をされた三十の基金のそれぞれの委託先、決まっているところ、そして金額、それぞれが書いてあります。縦の紙で す。総理、手元の紙をごらんいただけますか。
 これは、農水省から文部科学省、さらには厚生労働省と、それぞれの省庁別に書いてあるんですが、総 理、右側に書いてある数字が何かおわかりになりますか。農業経営維持安定支援基金、全国農業会議所、三。これは、この団体にもう既に天下っている役員のみ に限定をした官僚OBの数です。全部で六基金が、もう既に天下り先に丸投げをされるという形になっています。さらに、さっき石破大臣が答弁をされましたと おり、まだ委託先が決まっていない農水省の八基金については、天下り団体も排除をしないという答弁がありました。
 総理、ことしに入って予算委員 会で、もう天下りについては根絶するんだ、天下り先の問題は自分で解決をするんだとおっしゃっていますが、総理御自身が組んだ補正予算において、基金でこ れだけ天下り団体に流れていること、これをどう思われますか。これでいいんですか、本当に。お願いします。

○麻生内閣総理大臣 先ほど石破大臣からの御答弁もあっておりましたが、少なくとも、天下りがあるないにかかわらず、今回の補正予算を歳出するに当 たっての目的にきちんと合っている、そういった団体、能力、そういったものをきちんと施行できる、そういった団体というものが基準の一番に上がってくるべ きなのであって、私どもとしては、そこに一人でも役人がいたらだめというようなことを考えてしているわけではないと思っております。

○細野委員 総理、これは基金ですから、二年とか三年、それぞれの団体がお金を預かるわけですね。きょうは細かくなりますから聞きませんが、これは 法的な根拠もなくお金を丸々預かるんですね。預かったら恐らく経費も出るんでしょう、事務費が計上されていますから。要するに、天下り先に総理は自分で基 金をつくって、そこにお金が流れる仕組みを認めるんですよ。その上に、さっき農水大臣の答弁はあったけれども、天下り団体、相当存続が危うくなっていると ころがありますから、そういうところが手を挙げて、二年から三年、それで息つく可能性も十分あると私は思いますよ。
 そういうことも含めて、総理には、この天下り先について、こういうお金が流れるということに対して危機感がないのは大変残念だと思いますね。
  その上で、実は今回、天下りが問題になるのはこの基金だけではありません。具体的に指摘をすると、既に我々が確認をできているものだけでも概算約三兆円、 天下り先に今回税金が流れる形になっています。総理、いいですか、そこに天下っている官僚OBは概算で九百人ですよ。これだけの天下りを温存する予算を組 んだということについて、もう少し責任を感じてもらいたい。
 具体的に指摘をします。
 まず、都市再生機構ですが、これはかつていろいろ 問題になってきました。こうした天下り関係の問題というのは、ほぼすべてがここに集約をされているぐらい。天下りがあり、その下にファミリー企業があり、 そのファミリー企業に独立行政法人から天下っている問題もあり、そこに埋蔵金もたまっている。そして、赤字体質で、それこそ債券の借りかえなどで税金も投 入されてきました。おまけに、非常に不明瞭な入札もこれまで指摘をされてきた。この都市再生機構に今回の補正予算で、何と一千億円予算がつくんですよ。
  金子大臣、きょう資料にもつけておりますが、三の二、これは平成十九年の十二月二十四日に閣議決定をされた独立行政法人整理合理化計画の都市再生機構の部 分です。都市再生事業にこう書いてある。機構が行う事業は「防災性の向上や環境の改善、地方の都市再生など公の政策目的に資するものに限定」。こうやって 限定をして、事業の「基準を平成十九年度内に明確化」と書いてある。これは、聞くところによると、この基準を変えて今回一千億円資金をつけるそうですね。
 大臣、これをやるなら、この閣議決定を一回白紙に戻すか、新たな閣議決定をつくってからやってもらいたい。これだけ問題になってきた都市再生機構に新たに一千億円を何でつけるんですか。この閣議決定との整合性をどう考えていますか。

○金子国務大臣 最大の理由は、今度の経済不況、細野委員ももうよくおわかりのとおり、サブプライムという金融から始まったこと、特にその結果とし て、我が国でもファンドが投資してきたいわばこういう都市再生事業、これが一斉に海外に引き揚げるという結果を招いていること、その結果として、不動産市 場に、都市開発事業におけるいわば金融の収縮が著しく起こっているということが、今回、経済対策として行われることであります。
 そういう意味で、今御質問あった出資金一千億は何に使うのかということについて申し上げれば、事業費を全体で三千百億円、そのうちURを通じまして、事業費三千百億のうち出資金を一千億として、この頓挫している事業を支援するというものであります。
  それから、二番目の御質問に対する、閣議決定を十九年にしたではないかと。確かに十九年に基準をつくりました。しかし、この十九年につくりました閣議決 定、事業基準と言っていますけれども、事業基準を新たに閣議決定する必要はない。それは、ただし見直しはさせていただきます。
 具体的に申し上げ れば、基準の運用の見直しです。三年に限り、国または地方公共団体によるまちづくりに関する計画に位置づけられ、かつ民間による事業が頓挫している地区に ついて、URが土地等を取得し、土地の集約、公共施設整備を行った上で民間に敷地を供給するという、いわば基準の見直しであります。十九年のこの閣議決定 の範囲であります。

○細野委員 総理、いいですか。閣議決定でURについては事業を縮小します、そういう閣議決定をして、そして基準をつくったんだけれども、今回それを外します、そういう答弁ですよ、大臣は。
  さらにひどいのは、雇用・能力開発機構。ここには補正予算で約百五十億円の予算がついています。この雇用・能力開発機構の廃止を決めたのは去年の年末です よ。私のしごと館をつくって大赤字を出して、問題が出て、さんざん自民党内で議論して廃止を決めたんじゃないんですか。そこに新たに百五十億円もつかみ金 を渡して、これはどういう説明をするんですか、舛添大臣。

○舛添国務大臣 細野さんも、全体をよく見てもらわないと困る。
 私のしごと館や何かは、ちゃんとこれは廃止をする。しかし、この間の雇用情勢の悪化を見たときに、それは与野党含めて、片一方では、国が責任持って職業訓練をし、ハローワークだってちゃんとやれと言う。片一方では、そんなのやめてしまえと言う。
  基本は、あなたがここに、この三の三ですよ、閣議決定の概要を持ってきているけれども、引用するならちゃんと全部引用してもらわないと困るんで、私がそこ できちんと言ったことは、そこに書いていないことで何を言っているかというと、「国の産業政策・中小企業政策等との連携を強化し、雇用対策や、国際競争力 強化に資するものづくり支援の一環として、国の責任において職業訓練を行う組織とする。」となっているわけですから、国の責任において職業訓練を行う。こ れまで、あのテント村のときから何から全部国の責任でやれやれと言ってきたからやって。それから、もともとこの雇用・能力開発機構というのは、要するに二 事業、つまり事業主が出しているお金をもとにしてやっているわけですよ。
 しかしながら、今回、私はきのうも菅さんに言ったのかな、いろいろな方 に言ったけれども、モラルハザードの問題もありますよ、だから、一生懸命職業訓練をしてちゃんと就職した人に対しては、それは返還を全額免除があっていい けれども、そういうことも考えなさいということを言ったのです。今回は、こういう形で、この緊急事態でありますから、生活保護と雇用保険とのネットワーク の間の真ん中を拡充しろということを皆さんおっしゃって、私もそれはいい案だからと言ってきた。
 そして、これは都道府県に委託しようとしても、すぐにはできませんよ。すぐ今やれる組織で我々が持っている組織はこれですから、それをきちんと使ってやる。結果が大事なんです。

○細野委員 予算を見ていますと、こう書いてあるんですね。一番大きな百五億円の予算は、医療、福祉、農業分野等の委託訓練の拡充と書いてあるんですね。
  いいですか、大臣。農業ですよ。実績を出してもらいました。平成十九年度で農業の委託をしたのはわずか五件ですよ。どこにノウハウがあるんですか。介護と いうのは、これは自治体でやっているんですから、都道府県で十分やれているし、これまでもやってきたんですよ。そんなのは、この天下りの、廃止が決まって いる独立行政法人雇用・能力開発機構に任せるのではなくて、自治体もできるし、実際に農業なんというのはノウハウがあるところはいっぱいあるんですよ。
  総理、残念ながら、金子大臣にしても舛添大臣にしても、それは突貫作業だったからにしても、都市再生機構にしても雇用・能力開発機構にしても、天下りでこ れまで問題になってきて、さんざん議論をしてきたんですよ。そういう天下り先に税金が垂れ流しされるのをやめようと言ってきたのに、全部、役人の皆さんに だまされて、そのまま予算を出してきているじゃないですか。そういうことについておかしいと言えなきゃ、それは天下り云々などと言う資格はないと思います よ、総理。どうですか。

○麻生内閣総理大臣 先ほどそれぞれ石破大臣、舛添大臣からの答弁もありましたとおり、少なくとも今の現状において極めて緊急であることは確かです けれども、その上において、法律に従って、少なくとも今回の事業を実行、施行せしめるに当たっては、最も適切な団体を選んだというように理解をいたしてお ります。これが基本なんだと思います。
 これは結果がすべてですから、そういった意味で、それでやってしっかりした結果は出してもらいたいと思っております。

○細野委員 こういうことについての本当の意味で危機感、国民の税金を預かっている危機感が総理には希薄だなということがよくわかりました。
  最後にもう一点だけお伺いしたいのが、天下り先で私がいろいろな無駄遣いを発見しましたが、その中でも最もひどい、実は、公共事業は少ないと言っているん ですが、もう一つ莫大な予算がついているのがありまして、これが施設整備費なんですよ。官庁であるとか独立行政法人の箱物をつくるという予算。今年度の当 初予算はわずか六千四百九十億円なのに、何と、この補正予算だけで二兆九千億もついていますよ、箱物に。これは、総理、赤字国債が出しにくいから、建設国 債なので出しやすいということはあるのかもしれないけれども、余りに悪乗りし過ぎ。
 その中でも私が一番問題にしたいのが、これは文科大臣にお伺 いしたいんですが、文科省所管の独立行政法人に科学技術振興機構というのがあります。天下りが七十三名もいる。文科省から六十五人天下っている、まさに文 科省丸抱えの団体。ここは当初予算で施設費はゼロです。それが補正予算で七百二十五億円ついている。何をするんですかと聞いたら、三の四につけてあります が、四十七都道府県のすべてに箱物をつくる、研究開発の拠点をつくる、その施設費と、そして設備のみにこの予算が使える、そういう予算を組んでいるんです ね。
 ちなみに、文科大臣、もしかしたら御存じないかもしれないけれども、この科学技術振興機構というのは、イノベーションプラザ、サテライトと いう拠点を全国に十六カ所持っていまして、これも、一昨年の独立行政法人の整理合理化計画の中で同様の施設を削減しなさいと言われているんですね。削減も まだ手についていないのに、今回、四十七、補修及び新築でまたつくるというのは、どう考えても説明がつかないんですよ。何でこんなものをつくるんですか。

○塩谷国務大臣 細野委員も静岡県ですから、サテライト施設が静岡にあることも知っておりますし、JSTが地域の産学官連携の拠点として努力してい るということも十分承知している上で、今回は、基本的に、経済危機対策ということで、底力発揮の一環として今回の計画がなされたわけでございまして、もち ろん今までの拠点的施設もありますので、そこはそこで充実させるということ。
 それから、特に、今までないところが、大学あるいは自治体、産業界 からの強い要望がありまして、そこにやはり満遍なくやることが底力の発揮、地域の活性化につながるという観点で、今回はこういう計画を立てたわけでござい まして、今までのいわゆる重複する施設、そういうところにはそれなりの増築とかという小幅なことでやりますので、特に今までなかったところがやはり要望が 強いということで、今回、底力発揮ということで、経済対策のことで計画したわけでございます。

○細野委員 大臣、私はこの分野の専門家にも随分話を聞きました。もう要らないと言うんですよ。なぜかというと、先ほど言ったように、この科学技術 振興機構自体が全国に既に十六のサテライトプラザなどを持っている。さらに、経済産業省の所管の独法である中小企業基盤整備機構の施設だけで十七都道府県 に研究開発拠点は既にある。さらに、都道府県にはそれぞれ類似のいろいろな公益法人なんかがあって、三十四の都道府県にはもう既に箱物があるんです。さら に新しい箱物を、何か田舎の方につくるみたいなことをおっしゃるが、四十七全都道府県の数がこの予算書にも書いてあるじゃないですか、予算要望書に。これ は、私はどう考えても無駄になると思います。
 総理、時間もないので、最後に一点指摘したいんですが、三の四につけてある資料をごらんください。今回、この予算は問題なのではないかというふうに指摘をして、では、どうやって予算が決まったかということについて、文科省の担当者から伺いました。
  この科学技術振興機構から文科省に対しては、予算の要望は来ていません。実際に文科省も、今回のこの予算については、本予算で要望すらしていません。そし て、文科省から財務省に対してどういう要望書が出たかというので、紙をちゃんと出してくれと言ったら、このA4の紙一枚が来た。この紙一枚で財務省は、こ の六百九十五億円という予算を通したんですよ。総理、よろしいですか。
 この七百億近い予算をつくるのに、文科省は検討会も一回も開いていません。科学技術振興機構も一切検討会議を開いていません。文科省がA4の紙を一枚出して、財務省からも一回も問い合わせが来ていない。四月七日ですよ、この紙がつくられたのは。
 こんないいかげんな予算を組んでおいて、恥ずかしいと思いませんか。この紙一枚、A4の紙一枚で七百億予算がついている。これは総理、答弁してください。

○与謝野国務大臣 主計局が文科省の担当ときちんと打ち合わせた上で予算を作成したわけでして、先生言うように紙一枚に凝縮されてはおりますけれども、考え方は非常にきちんとやっております。

○細野委員 総理、あの悪名高い、今度お台場につくられるあのアニメの殿堂、あそこですら、去年の夏から会議を開いて報告書を出して、そして年末に決めたんですよ。私は、あれは問題があると思うけれども、それは一応検討したとわかりますよ。
  ここは、今、財務大臣おっしゃったけれども、主計局から問い合わせは一回も来ていないと、私、直接話を聞いていますよ。本音は、まさかこんな予算が通ると は思わなかったという予算を財務省は通したんですよ。そして、その予算をつくった総理はその責任をどう感じるのかということについて聞いているんです。

○衛藤委員長 財務大臣与謝野馨君。その後、総理に。

○与謝野国務大臣 細野先生が文科省から取材したということを根拠に質問していただいても、困るわけでございます。もし疑問があれば、ここに文科大臣がおられますので、文科大臣に直接聞いた上で我々に質問をしていただくことが正当だと思っております。

○細野委員 大臣、私は、科学技術振興機構にもきのう行って、課長と担当者とちゃんと話をして聞いているんですよ。調べていないのは大臣の方じゃないですか。
 総理、逃げずに答えてください。こんな予算の決め方で、責任を持って国民に説明できるのかということを聞いているんですよ。

○麻生内閣総理大臣 どならない、どならないで、聞こえますから。
 今、財務大臣から御答弁がありましたように、これを査定するに当たっては、しかるべき手順、いろいろあろうとは思いますけれども、時間がなかったとはいえ、きちんとした査定がなされた上で予算が出されたと思っております。

○細野委員 こういう予算を我々としては絶対認めるわけにはいかないということを最後に申し上げて、質問を終わります。