衆議院予算委員会

○細野委員 閣僚の皆さん、お疲れさまでございます。川内委員に続きまして質問させていただきたいと思います。
 特に閣僚の皆さんの中でも与謝野大臣、長時間本当にお疲れさまでございます。物理的にもずっと大変なお役だと思いますが、それ以上に、今の日本の経済状況、社会状況を考えたときに、もともと三つに分かれていたはずの大臣をすべて兼ねられているというのは本当に大変だと思います。
 まず、与謝野大臣にお伺いをしたいのは、旧来までは経済財政の政策の担当をされていて、昔でいえば経済企画庁長官も兼ねられている。そういう中で、経済成長を実現しなければならない、そういうお立場にあるわけですね。一方で、今度は財務大臣として財政規律も守っていかなければならない。特にこの二つは、当然、予算をつくるというときには矛盾をする、そういう役割にもなりかねないわけですが、その問題を今の状況においてどういうふうに考えられていて、どうやって、何に優先順位をつけつつ、この難局を乗り越えようとされているのか、まずそのことを御答弁いただきたいと思います。

○与謝野国務大臣 経済も財政もうまくやりたいと思っております。
 しかしながら、今の世界経済、日本経済の現状を見ますと、財政規律というのはもちろん大事ですけれども、それにも増して、やはり日本経済が底抜けしないようにどういう政策をとっていくか、これが麻生内閣としての責任であり、我々閣僚は、麻生内閣総理大臣のその使命感にこたえていくということが我々の職責であると思っておりまして、二つの大臣を兼ねていることが、法律上矛盾も生じませんし、また、私自身の中での内部矛盾も生ずるものではないと思っております。

○細野委員 麻生総理は盛んにこういうふうに答弁されていますね。当面は景気対策、中期的には財政再建、こう答えられていますね。そうしますと、今の状況の中でいうならば、財政再建よりも景気対策が優先をされる、そういうお考えでよろしいでしょうか。

○与謝野国務大臣 経済のことが最優先なんですけれども、財政のことを忘れちゃ困るので、常に財政のことも頭に浮かべながら経済のことをやっていく、ここが多分大事なところじゃないかと思っておりますし、また、中期プログラムというのはそういう意味で書かれているものと私は考えております。

○細野委員 経済のことについてもう一つだけお伺いしたいんですが、昔、私、実はこの仕事につく前に経済の予測をしばらくやっていた時期がありまして、そのときに、GDPの四半期統計、これは非常に注目していつも見ておりました。
 そういう中でいうと、去年の十月―十二月の四半期統計というのは、もちろん私も見たことがないし、今この世の中に生きているエコノミストと言われる人たちも、だれも見たことがないような、政治家も見たことがないような、それぐらいすさまじい数字だったわけですね、年率で一二%強マイナスというのは。
 これは、需給ギャップがどれぐらいあるのか、諸説あるんですが、政府が恐らくかなり少な目に見積もった数字でも二十兆円ですね。来年度に入ってくれば、さらに需給ギャップが恐らく拡大をすると思います。この二十兆円強の需給ギャップという数字と、今政府が出してきておられる、一次補正、二次補正、本予算を含めても十二兆円というこの数字は、これはどう考えても景気対策の数字として合わないんですね。
 もう一つ言うならば、去年通った補正予算も含めての十二兆円ですから。八兆円分は補正予算ですよ。来年度に若干それが残るとしても、流れるとしても、どう考えても、この需給ギャップとこの数字というのは合わないんですよ。
 賢明な与謝野大臣ですからもうわかっていらっしゃると思うんですが、補正は組まざるを得ないですね。そのことについて、いろいろとお立場はあるのかもしれないけれども、この経済状況を、もう数字そのものを見れば、だれがどう見たってこれは今の予算じゃ無理なんですよ。いかがですか。

○与謝野国務大臣 私どもが予算をつくりますときには、やはり、あるクロスセクションというか断面の数字をとらざるを得ない、これが去年の十二月の政府の経済見通し。その断面での数字に基づいているのが今の予算であるわけです。
 二月十六日に出ましたQEというのは、先生も驚かれたということですが、我々ももっと驚いたわけですし、また、一―三月の様子を聞いてみますと、個別の指標はまだいろいろ悪い方向を示している。
 これでどうするのかというのですが、我々政府、特に閣僚の頭は、現在の国会で今御審議いただいております予算を御承認いただくことで頭がいっぱいでございまして、残念ながら、そのほかに考えが及ばないというのはまことに残念でございまして、やはり、経済界や学界、言論界、そして各党の皆様方に、どうすべきかということは真剣にお考えいただかなければならない段階に来ているということは正直に申し上げたいと思います。

○細野委員 仙谷委員から、先日、与野党で国会できちっと協議をしようじゃないか、国会でですよ、議会という場所で衆参で議論をしようじゃないかという発言がありましたが、私も全く同じ意見です。
 そういう意味では、そういう経済対策について、表の場所で、きちっと国会で議論する場所はあるべきだと思います。きょうはこの話はこれ以上突っ込みませんが、その必要性は私は個人的には認めているということは申し上げたいと思います。
 その上で、大臣にもう一つお伺いしたいのがやはり消費税なんですよ。
 中期プログラムを出されまして、大臣を兼務される前の所信の中で、こういうふうに与謝野大臣はおっしゃっていますね。消費税を含む税制抜本改革を経済好転後に速やかに実行することを内容とする中期プログラムを閣議決定しました、経済好転後の速やかな実行のためには、改革の内容の具体化や、法案その他の制度的準備を今から早急に行う必要がありますと。
 この考え方に変更はありませんか。

○与謝野国務大臣 いつかはやりますということは永久にやらないということと一緒なので、ここはやはり、この時点からきちんと準備をしてやりますということは言い切るということが政治には必要だと私は思います。
 ただし、急にやろうと言っている話ではなくて、どんなに早くたって三年後ですし、三年後でも、やはり経済が好転しているという条件が整っていないといけませんし、ましてや、政治がどうこの問題を判断するかということによっても決まってくるわけですから、自動的に物事が進んでいくという話とは全く違う。ちゃんと条件もあるし、国会という、あるいは各政党というちゃんとブレーキもついているわけですから、ノンブレーキで進んでいくという話とは違うんだ、これはぜひ御理解をいただきたいと思うんです。

○細野委員 先日、私、予算委員会の中で、埋蔵金の問題で大分大臣とやりとりをさせていただいて、私は、まずは埋蔵金を初めとした無駄遣いの構造をなくしてから消費税の議論をすべきだということを申し上げて、そこは少し考え方に距離があるなということを感じました。
 ただ、こういう立場にある私でも、消費税を議論してどういう形にするのかということについては、これはいつかは考えざるを得ないのはよくわかっている話で、そのことについて大臣がいろいろなことをおっしゃっていることに関しては、きょう、ちょっと突っ込んで聞いてみたいなと思ったんですよ。
 まず、大臣にお伺いしたいんですが、条件があるというふうにおっしゃいましたね。この条件です、問題は。
 中期プログラムには二〇一一年からと書いてある。そして、今度出されている所得税法の改正案には、平成二十三年度ですから二〇一一年度ですね、二〇一一年度までに必要な法制上の措置を講ずる。これは大分違いますね。二〇一一年度までに実行するのと、そのときに法整備をしているのでは、法整備をしたら実現するのはその後ですから、このタイミングは、明らかに中期プログラムと今回出している法案の中では違う文面になっているんですが、これについて、時期はまずどう考えられていますか。

○与謝野国務大臣 法律の専門家やなんかが集まって書いた文章ですから、ごちゃごちゃしているんですけれども、書いてあることは全く同じで、特に、総理が三年後に景気が好転した後に消費税をお願いしますということを実際法律にしますと、そういう複雑な文章になってわかりづらい、私自身もわかりづらいと思いますけれども。
 それはどういうことを言っているかということを申し上げますと、うまくいったら二〇一一年からやりましょう、でも、うまくいかない場合でも、二〇一一年までには法律だけはつくっておきましょう、だけれども、実際それでやる、具体的にスタートするのは、それは別の判断ですよと。ただ、法律としての、税法としてのフレームワークはそれまでにつくっておく必要があるでしょう、それを開始するための条件というのはまた別なんじゃないですか、また別にちゃんと決めなきゃいけないでしょうと。
 そういうことが書いてあるので、そんな難しい複雑なことが書いてあったり、何か逃げようとか、何か強引にやろうとか、そういうことが書いてあるわけじゃないんですね。

○細野委員 中期プログラムにはこう書いてあるんですね。消費税を含む抜本的税制改革を「二〇一一年度より実施できるよう、」と書いてあるんです。二〇一一年度よりということは、二〇一一年の四月ですね。それは法律を整備する話とは違うんですよ。これは、いろいろ与党内でも議論があってこういう文面になったんでしょうが、明らかに変わっている。
 もう一つ大臣にお伺いしたいのは、では、どういう条件が整えば消費税を上げるのかという問題です。
 麻生総理は潜在成長率というような話をされていますが、ことしがもうすぐ二〇〇九年度になるわけですが、二〇〇九年度から一〇年度、一一年度に潜在成長率みたいなものが大きく上がるなんてことは考えられないですね。今、内閣府が見積もっておられる潜在成長率が約一%ですね。ここ二、三年よかったですが、それでも二%弱ですよ。潜在成長率というのは、そんなに一年や二年で大きく変わるものじゃないんです。
 では、どういう基準で消費税を上げるか上げないかという決断をされるんですか。

○与謝野国務大臣 中期プログラム自体には、「今年度を含む三年以内の景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提に、」というふうに書いてあって、これは法律に書いてあることと同一だと私は思っております。
 それから、次の質問は非常に重要な質問で、だれがどういう基準で経済が好転したのかということを判断するのか。これはなかなか難しい話で、実はいろいろな意見があって、潜在成長力に言及して法律を書けとか、いろいろな意見があった。
 ただ、経済財政諮問会議の議事録を見ていただきますとわかるんですけれども、経済は循環する、循環するときに、下降局面で税を上げるということは愚の骨頂だ。これは経済の悪化を加速させるだけだ。それから、経済の頂点で税を上げるということも、これもまた避けなきゃいけない。頂点に達したということは、後は下げるということだから。だから、税を考えるときに、日本の経済が最下点に達して上昇局面に移ったときにやはり税を入れるということが経済に最もショックを少なく与えることではないか。
 しかも、段階的にということが書いてありますけれども、これは例えばいろいろな税制を、いきなりフルの税率をどんといくのか、それとも段階的に税率を上げていくのか、そういう考え方が入っていて、やはり税制抜本改革というのは重要だけれども、一つは経済回復が前提ですよと。それから、税の導入時期というのは、なるべく、経済に影響があるとはいえ、ショックを与えるような影響ではいけないし、また経済を下降させるような方法の導入はやはり避けなきゃいけないという一連の思想で中期プログラムも税法も書いてあるんです。
 ただ、書く人が頭のいい人たちだから複雑そうに見えますけれども、中身は単純でございます。

○細野委員 大臣、税を上げるタイミングとして、ピークでもだめだ、下降局面ならましてだめだという、同じ意見ですね。
 ただ、そのことを考えるとき、もう一つ難しい問題があるのは、景気の上昇局面、後退局面、景気の底打ち、景気のピークの判断は、政府がやっている判断でいえば約一年おくれますよね。だから、おととしの景気がピークで、下がってきたという判断をしたのは去年の年末じゃなかったでしたか、私の記憶が確かなら。さまざまな経済指標を総合的に判断して、ここが底だ、ここがピークだという、これを打つわけですよね。ということは、一年間判断できないんですよ。一年は明確な判断ができないんですね。
 もう一つ申し上げると、同じ回復局面といっても、これは水準がありますから、底が深ければ深いほど、底から多少上がったところで景気のレベルは非常に低いわけです。景況感がいいという状態にならないわけですね。どのタイミングで上げるのかというのは、これはまた非常に難しいわけです。だから、今大臣がおっしゃったようなお話だと、これは何ら、いつ上げるか決まっていないという話になるんですよ。
 例えば、景気がボトムを打ってから一年になったら上げるということをおっしゃるならおっしゃらないと。私と消費税に対する考え方は若干違うので、その辺について、同じだから誘導しようという話ではないんだけれども、せっかくこういうふうにおっしゃって書かれているんなら、その趣旨を明確に答弁でおっしゃらないと書いた意味がないですから。
 では、大臣は、景気がボトムを打ってから、それが、ことしじゃちょっときついのか、来年なのか、これはわかりませんよ。今の状況ならわからないけれども、それから一年たって、ボトムを打って一年たったときに、ちょうどこれがボトムを打って一年ですというのがわかりますよ、統計上。これまでもそれでやってきたんだから。では、答弁からすると、その時点で上げるというお考えなんですね。いかがですか。

○与謝野国務大臣 QEを最終的に確定するのにはそのぐらい時間がかかるわけですけれども、どの数字、底を打ったという話ですか。(細野委員「一致指標でやるじゃないですか」と呼ぶ)ですから、全体を判断していかなきゃいけない話なので、経済の厳密な分析をする方の御意見も大事ですけれども、やはり政治として総合的な判断をして、今消費税を導入しても経済にショックを与えないかどうかという、政治家がやはり総合的な判断をその局面で要求されるんだろうと思うんです。
 それで、見通しが完全に当たるかといったら、それはわかりません。わかりませんけれども、政治がそれについて責任を持って判断するということに私は尽きると。ただ、その指標がほぼ確定するまで待てば、先生おっしゃるように、時間はどんどんたっていって全部後講釈になっちゃうので、そこはやはり先取り的な勇気は少し必要だということは率直に認めます。

○細野委員 与謝野大臣は非常にここはこだわっておられて、考え方をお伺いしたいなとぜひ思っていましたので、きょうは話を聞かせていただきました。
 ただ、今の御答弁を聞いていて、ああ、こういう形で将来こうなるんだなというところまでは、これは全く決まっていないということも逆にわかったなという思いでございまして、いろいろな議論がこれからもあるでしょうから、そういう中で私自身も議論に加わっていきたいなというふうに思っております。
 この話をしていると終わりがないので、次の議題に行きたいと思いますが、石破大臣に汚染米の問題を聞きたいと思います。
 きのう、筒井委員と石破大臣の中で、農政についてさまざまな議論がありました。自民党内でもいろいろな議論があるようですが、選択的な減反制度について提案をされた部分、さらには土地の問題、農地の問題について、所有から一歩前に出て利用をやっていくというこの考え方。個人的には、これはなかなか勇気のあることをおっしゃったなと思います。
 その議論もぜひしたいと思うんですが、私は、その議論をする前に、実は、まだ農水省が片づけていない、片づいていない問題があると思っていまして、世間ではもう話題から外れてしまいましたが、その問題の一つが私は汚染米だというふうに思っています。
 農水大臣、手元に資料をお配りしていますので、五枚目を委員の皆さんももしよろしければごらんいただきたいんですが、大臣、よろしいですか。
 これは農林水産省が出してくださったデータでございまして、最近の政府米に関するカビの発見状況という数字です。一番のところで年度ごとのカビの発見件数が書かれてありまして、十七年度の十六件から、十八年度三十六件、そして十九年度四十四件、二十年度が八十九件と、数字が大きく上がってきております。
 問題はその下なんですが、この二十年度の八十九件を月次の数字で見てまいりますと、四月二件、五月一件、六月三件からずっと始まって、数が非常に少ないところにとどまっているんですが、十一月に十二件にはね上がって、十二月に二十九件、そして一月は三十件という件数になっていますね。
 まず大臣にお伺いしたいんですが、十二月、一月と、直近の二カ月、大きくカビ米の件数がふえている、この原因は何ですか。

○石破国務大臣 それは、昨年の十二月八日から後は、実需者に引き渡す前にすべての袋をあけて、目で見てカビがあるかないかというのをチェックするようになりました。それまではすべての袋を開いておったわけではございませんので、すべての袋を開くようになったらばふえましたということ、事実だけをお答えすればそういうことでございます。

○細野委員 では、農水大臣、十二月が二十九件、一月が三十件ですね。一月からずっと、平均すると三件ぐらいの数字が並んでいますね。ということは、逆に言うと九割方は見過ごされていたと。汚染米は入っていたけれども、全量調査をしてみたら三十件程度になったけれども、その前までは実は汚染米は入っていたんだけれども見過ごされた、そういう話じゃないですか。

○石破国務大臣 その可能性が全くなかったとは申しません。それは、全量を開いてみたらそういうことでしたということに相なりますので、意図的に見逃していたとかそういうことではございませんが、その中に、では、ほかにも入っていたのじゃないの、そういうことがあったのじゃないのと言われれば、そういう可能性を否定することはできません。そのとおりです。

○細野委員 石破大臣、そうすると、石破大臣が可能性があるとおっしゃった、見過ごされたものはどうなったんですか。

○石破国務大臣 それが市場に流通をしておったということではないと思っております。それは、その後事故というのも起こっておりませんし、きちんと全部あけてみたらそういうこともありましたということですけれども、それが見逃されたまま市場に流通し、消費者の手に渡り、そして、いわゆる委員のお言葉をかりれば汚染米なるものが市場に流通をしておった、それを見逃しておったということではない。それ以前もチェックはしておったわけでございます。
 ですから、私が申し上げたのは、その可能性は否定できないということを申し上げました。それが全くなかったかといえば、そうではない。全量を開袋するようになったら数がふえたじゃないのということは、事実としてはそのとおりでございます。では、それまでに全くチェックを行っていなかったのかといえば、チェックは逐次行っておりました。ですから、それが、消費者の口に汚染米がそのまま流通したということをそのまま同義として申し上げているわけではございません。

○細野委員 大臣、ごまかされていますね。これは毎月三十件あるわけです。それまでは毎月一件とか三件とか、その程度しか出ていなかった。九割方見過ごされていたということはお認めになりましたね。
 では、それが市場に流通していないという根拠は何ですか。では、残りはどうなったんですか。どうなったかをお答えいただきたい。

○石破国務大臣 これは、私もカビの専門家ではございませんので、聞いておられる方がわかりにくいなと思われたらごめんなさい。私が理解している範囲で申し上げます。
 平成二十年の四月から十二月、すなわち開袋を全部やる前のことですね。MA米でカビが発見され、分析が終了したものは二十一件ということになるわけでございます。このうち、アスペルギルス・フラバス種なるものが同定されたのは十六件。
 このアスペルギルス・フラバス種というのは、何だか恐竜の名前みたいですが、そういう種がございまして、これには、アフラトキシンB1というものを産出する株と、そうじゃない株というのがあります。つまり、いい株と悪い株みたいな分け方になりますが、そのうち、アフラトキシンB1という悪いものが検出されたのは一件のみということでございます。
 過去五年間にそのアフラトキシンB1が検出されたケースは四件ございますが、いずれもカビそのものから検出されたので、販売に供する米から検出されたわけではないということでございます。

○細野委員 大臣、時間は十分あるんですが、それでもやはりもったいないですから、ちゃんと議論しましょう。
 私が補足しておきますと、今出たアフラトキシンというのは、この地上に存在をする最強の発がん性物質ですよ。フラバス種というのは、それを産出し得るカビですよ。
 さらに加えて言うならば、私も随分カビに詳しくなりました、この半年ぐらいカビの専門家に相当話を聞きましたから。これは、フラバス種からアフラトキシンになるのは、見た目では全くわからないそうです。しかも、煮ても焼いても食えないんじゃなくて、食ってしまった場合には、アフラトキシン自体は全く効果は薄れない、発がん性物質としての効果は全く薄れない、そういう最強の物質なんですよ。それが一件入っていた。それは間違いない事実。
 その前提で、大臣にしっかりまずここは御答弁いただきたいんですよ。国民の皆さんもこれは見ていますよ。要するに、これまでの農水省の検査は正直言ってずさんでした。それは、全量調査するのがいかに大変なことかというのも私わかっていますから、それはすべて悪いとは言わないけれども、この足元で三十件出ている。その中で、その前は見つけられなかった部分は市場に流通をして、そして消費者が食べている可能性を否定できない。これは大臣、きちっと答弁をしないと、単にごまかしているだけということになりますよ。
 まず、そこについて答えてください。発見をできなかった九割方はどうなったんですか。

○石破国務大臣 ですから、テレビをごらんの方、仮に録画で、あるいは同時中継でごらんの方におわかりにくいかもしれませんがということをお断りしたのは、そういうことです。
 ですから、委員の方が私よりもはるかにお詳しいと思いますが、アフラトキシン、イコールすべて猛毒で、がんを発生する史上最強の発がん物質である。それは、アフラトキシン自体はそうなのですが、アフラトキシンというものもいろいろな種類があって、B1を産出するものと、しないものとある。ここはよろしいですね。アフラトキシンの中にもいろいろなものがあって、いいアフラトキシン、悪いアフラトキシンとは言いませんが、アフラトキシンB1なるものを産出する株と、そうじゃないのとございますよと。
 そして、同定された十六件のうち、そのB1を検出されたのは一件だけで、これは公表いたしておるものでございます。既にこれは公表しておるものでございます。
 つまり、アフラトキシンB1を産出しても、温度とか湿度、つまり、先ほどおっしゃったように......(細野委員「わかっています」と呼ぶ)いやいや、お尋ねになっているから聞いているので。煮ても焼いても食えないとおっしゃいましたが、温度によって、湿度によって、いろいろな条件が合致をしなければアフラトキシンB1というものは産出しないということになるわけです。どんなときでもそれが発がんとしてがんを生起させるかといえば、そうではない。温度などもすべて合致した、そういう条件を成就しなければそういうことにならないわけでございます。
 今までカビそのものから検出されたものというのが、過去五年でアフラトキシンB1が検出されたケース四件。それは、いずれもカビそのものから検出をされたものであって、販売をする米からそういうものが検出されたことはない。
 したがって、そのように猛毒を発生する、がんを発生させるものを、結果として、ずさんに消費者の口に入るような流通ルートに乗せたということではないという認識を私は持っております。

○細野委員 アフラトキシンが入ったか入っていかないかという議論の前の話をしているんです。どういうカビが産出しているかは、これは調べてみないとわからないんですよ。
 ただ、要するに、今調べてみたら三十件出てきたのが、実際にその前は出ていなかったということを考えれば、そのものはどこに入ったかといったら、流通をして、それは食料残渣になった。幸いにしてなったものがあればいいですが、そうでないものについては、これはおなかに入ってしまっていることは間違いないでしょう。私は、それがアフラトキシンだと断定はしていませんよ。
 まず、そのカビそのものが発生をした米が消費者に流通をしてしまったんですということについては、それは積極的に認める必要はないけれども、この数字を見たら、可能性があるということは、大臣、きちっと認めないと議論が出発しませんよ。アフラトキシンの話はしていませんよ。大臣、いいですか。
 九割方の、見過ごされた可能性があるものについては、流通ルートに回って、消費者がそれこそ消費をした可能性を否定できませんね。このことについて聞いているんです。大臣、ここを答えてください。

○石破国務大臣 ですから、委員も慎重な方ですから、言葉は本当に気をつけてお使いになっているのはよくわかるのですが、カビが入ったものが流通していた可能性というものは否定できないかと言われれば、それは否定はできません。それはそうです。しかしながら、ではアフラトキシンがどうなのだと言われれば、それは委員が質問の中でおっしゃったとおり、それはまた別のお話でございましょう。
 カビがきちんと発見できないで、すなわち、全量開袋すればこんなにいっぱい出てきたわけですから、では、それ以前はどうだったのと言われれば、それが流通していたことは否定できないということは、先ほど来認めておるとおりでございます。

○細野委員 ようやく事実認識がこれで一致をしました。カビが生えていたものが流通をして、そして消費者の口に入っていた可能性を、大臣、お認めになりましたね。そこから問題になるのは、では、そのカビがどんな種類のものだったのかということなんですよ。
 お配りをした資料の、今年度に八十九件出ているカビのうち、先ほど大臣が答弁をされましたが、具体的にどういうカビかということで明らかになったのが二十一件ですね、大臣。二十一件のうち、最も種類が多かったのがアスペルギルス・フラバス種ですね。私、実はもっと割合は少ないと思っていたんですよ。アフラトキシンを産出し得るカビだから、そういうものはめったに入っていなかったのかなと思っていたら、全範囲で調査をしたもの二十一件のうち、十六件はフラバス種なんですよ。
 そして大臣、重要な御答弁をされましたが、そのうちの一件にアフラトキシンが入っていたんですね。二十一件に一件、アフラトキシンが入っていたんですよ。
 政府委員に確認しますが、これを見つけたのはだれですか。

○町田政府参考人 お答え申し上げます。
 これは、政府が加工食品メーカーに原材料として販売したタイ産米の一部からカビ状の異物百八十グラムが発見されて、このカビ状の異物を分析したところ、カビ毒が検出されたということでございます。
 これは販売した先でということでございますので、発見したのは実需者ということでございます。カビ状異物を発見して連絡をしてきたのは実需者ということでございます。

○細野委員 何度も言いますが、アフラトキシンというのは地上に存在をし得る最悪の発がん性物質と言われていて、食品衛生法上は扱ってはならない、絶対入っていてはならないことになっている物質なんです。その物質が去年の年末に発見をされています。しかも、聞こえにくかったですが、それを発見したのは農水省じゃなくて、売り渡しをされたその事業者が発見して、農水省に知らせて、そして判明しているんです。
 もう一つ政府委員に聞きますが、この実需者から連絡があったのが去年の十月の二十三日ですが、農水省がこの実需者に対して、この業者に対して米を販売したのはいつですか。

○町田政府参考人 お答え申し上げます。
 搬入いたしましたのは、その前日の十月二十二日でございます。

○細野委員 大臣、これは重要なんですよ。十月の二十二日までは政府米だったんですよ。それを二十二日に売り渡して、二十三日に事業者が発見しているんですよ。これは、二十二日から二十三日の間にカビが生えたと思いますか、アフラトキシンが発生したと思いますか。違いますよ。政府が持っている中で、もうアフラトキシンは発生していたんですよ。それを政府が事業者に売って、この事業者が善意で言ってくれたからよかったけれども、言ってくれていなかったら市場に流通しているんですよ。
 こういう問題がこれまで起こっているんです。大臣、ちょっと認識を変えられた方がいいと思いますよ。
 この件について、しっかり私はコメントをもらっていないので、どういうふうに農水省として考えられているのか、御答弁いただきたいと思います。

○石破国務大臣 ですから、委員がおっしゃるとおり、たまたまその業者さんがこれはカビが生えているよというふうに言ってくれたので、わかりましたということであるわけです。
 ですから、それまでの検査の体制というものに、ずさんさ、完璧を欠く部分があったということは、それは率直に認めざるを得ないところだと思っております。

○細野委員 この汚染米の議論を石破大臣と何度もやらせていただいて、私は、石破大臣というのは、これまで防衛省でいろいろ不祥事が中であったり、いろいろ御苦労をされたときも見ていましたが、大臣を私はこの部分では信頼しているんです。すなわち、問題があった場合にはできるだけ情報を公開して、そして再発防止に努めるということについては、私は石破大臣を信頼しているんですね。
 その石破大臣に、一つ納得ができない、ぜひ改めていただきたいことがあります。それは、農水省は、ことし発生しているこの八十九件の汚染米の検査をしないというんですね、これまでしていたのに。
 農水大臣、ことし二十一件発生したもののうちの一件にアフラトキシンが入っているんですよ。実際問題には、月に三十件ぐらいの汚染米が流通をしていると換算すると、年間三百件から四百件ぐらいの汚染米が入っている可能性があることは、これは否定できませんね。二十件に一件アフラトキシンが入っているということは、この数字だけからすれば、年間に十件から二十件ぐらいのアフラトキシンが流通していても、確率的にはおかしくないんですよ。断定はしませんよ、私は断定はしないけれども、その可能性はこの数字からすると否定できない。
 去年だけではないんですよ。平成十八年にもアフラトキシンは二回発見されている。そして、平成十六年にもアフラトキシンが発生をしている。これは、もしかしたら氷山の一角かもしれないでしょう。
 大臣、これはぜひ農水省に言ってもらいたいんですが、八十九件全部調査をしてください。これまでしていたんだから。いろいろ新しくこれからのものを大量に調査しなきゃならないという言いわけは聞きました。ただ、少なくとも、ことしこれだけしっかり発見をされて、これがどういうもので、どういう形で流通していたのかということも含めて、過去について検証なくして未来はないと私は思いますよ。しっかり調べてください。

○石破国務大臣 一つは、これから消費者の方々の口に渡るものの中にアフラトキシンが入らない、それは全量開袋でやるわけで、これからそういうことは起こりませんということは、私として断言をさせていただきます。
 では、今までやったものはどうするんだというと、既に分析を発注しているものもございます。それはきちんと分析をし、なぜこのようなことが起こったかということはきちんと検証をしなければいけない。既に発注したものについてまで、もういいや、やめるということはいたしません。既に分析を発注したものにつきましては、最後まで分析を行い、どうしてこういうことが起こったかということが定性的にわかると思っております。
 八十九件全部をやるべきかどうかということにつきましては、これは確率論の問題になりますので、これだけのものをやったとした場合に、どうしてこんなことが起こったかということが検証されるかどうか。それは、すべてやらなければならないということで、委員が知見に基づいてまた御指摘をいただければ私どもも考えますが、今のところ、現在発注しているものを分析するということでよろしいと私自身考えております。
 もう一つは、これはプレスリリースで申し上げておりますが、どの時点できちんと、カビが発生しないように、あるいは、したかどうかということをチェックするかというのは、実際に産地から船で積み出され、それから船で日本までやってきて、日本でおろしてと、いろいろな過程があるわけでございます。どこにおいてどのようなチェックをすれば一番効果的かということをこれから、今検証いたしておるところです。
 委員おっしゃるように、一日で突然カビがわくというようなことはあり得ないのでありまして、どこの時点でやることが一番いいか、そしてどのようにダブルチェック、トリプルチェックをかければカビの発生が防げるかということは、これから先、きちんと検証して、一番いいやり方というものを確立してまいります。
 ですから、何で全部やらないんだということについては、今発注してあるものをきちんと分析することで、今まで何でこんなことが起こったのかということを検証するに十分ではないかというふうに思っておりますが、委員がカビを本当に十分御研究になって、いやいや、それは全部やらなきゃだめなんだということであれば、それはまた検討させていただきたいと存じます。

○細野委員 私、この件に関しては、必ずしも、農水省の官僚の皆さんがこれまでやってきたこと、言ってきたことを余り信用していないんですね。大臣の答弁も大事ですが、事務方にも確認をします。
 では、八十九件のうち、既に発注が終わっているのは何件ですか。そのうち、判明をしているものが何件で、今調査を待っているものは何件ですか。そこをしっかり答弁してください。

○町田政府参考人 全部お答えできるかあれなんですが、十月までの部分というのは、すべて分析は終わっております。十一月、十二月、本年一月に発見されて分析発注したものは、それぞれ十二件、二十九件、三件、合計四十四件でございます。
 この四十四件のうち、分析を終了していないのが三十三件でございます。これにつきましては、大臣からお話がありましたとおり、すべて分析を行うということでございます。

○細野委員 十一件はもう分析が完了していて、三十三件が分析が終わっていない。これについてはきちっと答えを持ってくるということでいいですか。もう一度確認。

○町田政府参考人 さようでございます。三十三件について分析を行うということでございます。(発言する者あり)

○細野委員 今我々の委員の方からもありましたが、大臣、四十四件までやっているわけですね。あと二十七件ですか、二十七件きっちりやればいいじゃないですか。それで、アフラトキシンが出ないなら出ないでいいし、もう食べたものを全部検証するのは無理なんですよ。ただ、この八十九件というのは非常に重要なサンプルですよ。残り二十数件ですから、それもやって、きちっと過去はこういうことで検証し終わりました、結果はこうですと委員会に報告してください。
 その上で、大臣、一つだけ言っておくと、今、四十四件、これも結果を出すと言ったけれども、きのうまでこれも出さないと言っていたんですよ、農水省は。これはもう発注をしましたけれども、答えは持ってきませんと言っていたんですよ。本当ですよ。何度も何度もこの数週間やり続けて、二十一件だけ結果を持ってきたけれども、残りは、穀物検定協会に発注をしているにもかかわらず、結果は出しませんときのうまで言っていたんですよ。ほうっておいたらやりませんよ、大臣。
 いいですか、ここで約束してください。残りの十一月、十二月、一月の七十一件もすべて調べて、どういうカビだったのか、菌だったのか、そのことを皆さんに明らかにする、委員会にも報告をする。お約束いただきたいと思います。

○石破国務大臣 先ほど申し上げましたように、現在発注しているものの分析をきちんと行うということで、今までの原因等々は明らかになるという報告を私は受けております。
 ただ、委員おっしゃいますように、きのうとおっしゃいましたか、きのうまで、それもやらない、あるいは公表しないというふうに言っておったとすれば、私、その話は聞いておりません。そうだとすれば、日々言うことが変わっちゃうということであれば、それは委員が不信感をお持ちになるのも当然のことだろうと思っております。
 私自身、これから先そういうことは起こらないということ、そしてまた、過去何で起こったかということは、今発注しているものを分析すれば足りる。そして、これから先、先ほど申し上げましたように、あらゆる段階でチェックをしていけばよいのだということで、それなりに納得はしておりましたが、委員がおっしゃいますことにも首肯し得る部分がたくさんございますので、もう一度検討して、必ず結果は御報告を申し上げます。

○細野委員 私、大臣の言葉は信用しますので、もう一回はっきり答弁してください。
 残り二十七件です。そんなにコストがかかるものでもありません、時間はかかるかもしれないけれども。きっちり全量を過去については検証をして、これからは出ませんというのが一番すっきりするじゃないですか。やっていただけますね。これはしっかり答弁してください。

○石破国務大臣 それをやることの意味ということだと思います。私は委員のおっしゃるとおりだと思いますが、事務方の方から、いや、今発注しているものを分析するので十分足る、それをやることの意味、税金を使ってまでやることの意味というものに意味が見出せないという話も聞いておりますので、それがどうなのかということは、きちんと、国会の場で御指摘のあったことですから、私自身、それは大したお金のかかる話でもないだろうということでございますので、それが税金の使い道として正しいということであれば必ず行わせていただきます。
 もし仮に行えないということであるならば、なぜやらないかということはこの場できちんと申し上げる責任がございます。

○細野委員 ここできちっと御答弁いただけないのは正直残念ですね。
 大臣、事務方からしっかり話を聞いてください。検査機関は複数あります。ことしはたまたま悪名高き穀物検定協会にやっておられるようですが、ほかにも幾つかあります。全量検査をするということになって、複数の機関に分割発注することを検討しているようです。過去を検証できない理由は全くないです。しかも、残りは二十七件、そんなに時間かかりません。しっかり検査をして、そしてそれを国民の前に明らかにする。大臣はそうやっていただけると約束していただいたと私はとりますから。お願いしたいと思います。
 大臣にもう一つこの問題を聞きたいんですが、私、やはりちょっとこの問題を見ていて考えてしまうのが、カビが発生している米のほとんどが輸入米なんですね。なぜ輸入米なのかというと、それは、米ですから飛行機で運んでくるわけにいかないので船で運んでくるわけですね。船底は湿っているわけですよ。そこで、どんぶらこどんぶらこと海を渡ってくれば当然しけて、船の中、もしくはその後倉庫にあるときにかびる可能性が高いわけです。それを、しかもこれからは全量検査をして、相当コストをかけて流通をさせる。
 WTO上の約束もあり、これは非常に難しい問題があるのかもしれないけれども、一回立ちどまって、このMA米の扱いについては、これは国際協定云々ではなくて、我が国の国民の安全の観点から一回考え直す、体制も含めて。それぐらいは、農水大臣、国民のことを考えたら我が国の政府はやるべきだと思います。いかがですか。

○石破国務大臣 分科会でもどなたかにお答えをしましたが、それはミニマムアクセス米が入ってこないのが一番いいに決まっているんです、そんなもの。そしてまた、生産調整に影響を与えないということで、これは政府が保管をし、それは国民の税金で保管をしておるわけですから、ミニマムアクセス米は一切入れないというふうに言えば、それはもうみんなよかったよかった、こういう話になるわけでございますが、そうすると、七七八という高関税を張っているというのをどう考えるんだという議論とこれはセットなのは委員も御案内のとおり。
 それで、危ないから入れないんだということを盾に、ではミニマムアクセス米を入れないということができるか。それはまさしく、おたくの国でちゃんとチェックをすればいいんじゃないのと。あるいは、タイであるとかベトナムであるとか、そういう国において、我が国として申し入れて、きちんと検査してちょうだいよ、危ないものが入ってきちゃ困るんだからというようなやり方があるはずなので、私は、危ないものが入っている、だから入れないということが通るかどうかといえば、七七八を張りながら、危ないのでそれは入れませんということはなかなかストレートには通りにくいお話だというふうに考えております。
 ミニマムアクセス米を入れないためにどういうようなやり方ができるか、それは消費者に危ない米が流通しないための施策というものとはまた別に、かぶる部分もございますが、また別に議論をしていかねばならないのだろう。
 よく御党の議員が御提案になりますところの、輸入機会を提供しているのであって、全部正直に入れることはないではないかというお話があります。そうすると、国家貿易というものをやり、そして生産調整に影響を与えないということと、機会さえ提供すればいいのだということが鼎立し得ることなのかどうかという議論をきちんと詰めていかねばならないことなのだと思っています。
 仮に、それでは国家貿易ではない、民間貿易にするのだというやり方をした場合に、それは、関税を乗り越えて米が入ってくるという可能性は私は否定できないんだと思っております。
 つまり、生産調整に影響を与えないということを担保するためには国家貿易を堅持せざるを得ない。国家貿易で国として、民間から入る道を閉ざして国が買うのだといったときに、民間だったら全量買うのにね、それ以上買うのにねと言われたときに、いやいや、そうではありません、国がやる以上、まさしくミニマムの、それは機会の提供ではあるけれども半ば義務的に買わざるを得ないのだということは、それは賢明な委員であれば御理解をいただけることだと思います。これは、先ほど鼎立という言葉を使いましたが、消費者の安全、それから生産調整、そして高関税、ここをどう考えるか。
 そして、例えば、アメリカに日本の自動車は二・五%の関税で入っているわけでございますね。アメリカの米を日本が買う、タイの米を日本が買う、ベトナムの米を買うというときには、七七八という半ば輸入禁止的な関税をかけておるわけで、輸入禁止と言うからには輸入機会を提供してくれ、それがミニマムアクセスの本質でございます。
 そうすると、我が国の産業構造、貿易構造というのをどのように考えるかということまで議論はさかのぼるのでございまして、委員がおっしゃることは心情的にはよくわかりますし、委員もすべてのことを御存じの上でお尋ねですが、消費者に危険が及ぶかもしれないのでミニマムアクセス米やめというすぱっとした議論にはならないと思っております。

○細野委員 大臣、私もこれを未来永劫ストップできるとは思っていませんよ。それはやはり義務があるので、それについて国際的に責任を果たすということは必要でしょう。ただ、農水省のこの間のどたばた劇を見ていて、本当に安全を確保できる体制が我が国にできているのかというと、甚だ心もとないんですよ。
 だとすれば、まず一時的にでもこれはとめるところはとめて、そして体制が整ったところでミニマムアクセス米をどう確保していくのかということを考える。それぐらいは、私は、国民の安全を考えれば、選択肢としては十分検討に値すると思いますよ。この議論はちょっと切りがありませんのでやめますが。
 石破大臣はこれで結構です。ありがとうございました。どうぞお帰りください。
 きょうは、消費者問題担当の野田大臣に来ていただきました。
 今回、消費者庁の問題を担当されていて、私、この問題は大変大事だと思っている。ただし、残念ながら、政府が出してきている消費者庁の体制の中で一番欠けているのは、今私が石破大臣とやりとりをしたこの部分だと思うんですよ。
 輸入米は、厚生労働省が検疫のところで、こういうものが入っていないかとチェックしますね。国内に入ったら農水省が、農政事務所がチェックをする体制になっている。ただ、チェックができずにこのまま来て、そして実際に怪しいものが回ってしまった可能性があるということも、石破大臣自身が今お認めになりました。
 今度、消費者庁を新たに設置されるわけですが、この体制は変わるんですか。

○野田国務大臣 お尋ねいただきまして、ありがとうございます。
 消費者庁についてはなかなか発言の機会がないものですから、この場をかりて少し説明をさせていただきたいと思うんです。
 事故米、これは、先般発生した事故米の不正規流通で、いかに農水省とまた食品の安全にかかわっている厚生省とのもたもたがあったか。さっきどたばたがあったというお話がありましたけれども、そもそも、あの事故米が拡大してしまった理由は、通報があったけれども、それを手元で、隠し込んでいたとは言わないけれども、迅速に調査に行かなかった農水省の問題がありました。
 消費者庁になると、通報やいろいろな報告が、消費者庁が一元管理をすることになるので、利害関係が発生しませんから、速やかにその通報に対応することが可能になります。迅速に対応することが可能になります。
 今回も、お米を扱っている人というのは、いわば農水省とお友達関係というと申しわけありませんけれども、いわばそういう仲間内であったから、ためらいがあったのではないか、調査も大変ずさんだったし、調査という調査になっていなかったんじゃないかということで、どんどん拡大した経緯がある。
 これに関しまして、中立公正な消費者庁は、その担当である農林省に措置命令、速やかにやりなさいという指示を発することができるわけですね。それでも当該の役所がもたもたしているようだと、法律の権限のもとでみずからが立入調査ができる、そういう力を持っております。
 そういうことで、今般そういういろいろなトラブルがあったところに関しては、消費者庁という役所があれば速やかに改善できたということは確実であります。

○細野委員 大臣、いろいろな通報があったり、きちっとなされたときにどう対応するのかというのは基本で、それすらやっていなかった農水省は論外なんですよ。
 ただ、消費者庁ができたところで、水際は厚生労働省がやり、国内に入ったものの安全は農水省がやり、それこそ検疫体制とそして農政事務所の関係というのは、これは変わらないでしょう。変わるんですか。

○野田国務大臣 各省庁縦割りになって、情報の共有がきちっとなされていないというのが今回の問題であったと思いますので、それは、消費者庁が司令塔的役割を果たして、一気呵成に、それぞれにそれぞれの役割に応じて動いていただくという要求、措置命令ができるということであります。

○細野委員 やはりここは体制は変わらないんですね。大臣、もうここのやりとりは、別の場所もまたあるんでしょうから、そこでいろいろな議論をしていただくとして、ここが私は、今回の消費者庁の問題を考えたとき一番、やはり危険なものは日本の場合は外から入ってくるケースが多いんですよ。この部分が穴があいているということが最大の問題だと思いますので、そのことを指摘したくて最後に質問させていただきました。
 ありがとうございました。どうぞ、お忙しいと思うので、野田大臣、結構です。
 官房長官、もうすぐ会見に行かれるということで、ちょっと話題をかえて、天下りの問題、特に公益法人の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 資料をつくっておりまして、後ろから三枚目をごらんください。せっかく昔パネルをつくったので持ってきたんですが、これは私の地元の、十人という、規模としては非常に小さい鉄骨業の業者が、十名の中で取得している資格の種類なんですね。資格の種類だけで十八種類。そして、その中に、例えば二番に書いてある日本溶接協会の一番上の資格であれば、溶接管理技術者適格性証明書というのであれば、特別級、一級、二級、こういう資格があって、とにかくこの資格を取るのにコストがかかってかなわぬというふうにこの業界の方は皆さんおっしゃっています。
 私、調べてみました。それぞれの資格を付与している公益法人や団体に役所の方のOBがいないかと調べてみたら、いるんですよ、やはり。国土交通省からの天下り、都道府県からの天下り、厚生労働省からも天下っています、そして経済産業省からも天下っている。こういう構図は、やはり本当に一回変えないかぬと私は思うんですよ。
 まず、総論として、官房長官、どう思われるか。時間もないでしょうから、御答弁いただけますか。

○河村国務大臣 いわゆる技術者の資格問題でございます。これがあって、いろいろな団体があって、そこへ天下り、こういうふうになっているんじゃないかという御指摘かと思います。
 ただ、この資格がまず必要であるかどうかということについては、これはまた資格との問題もございましょうし、それから、資格制度のあり方等との問題もあろうかと思います。ただ、さはさりながら、この鉄骨加工、この辺は建物の一番最初のところでありますから、この安全性というのはやはりきちっとやってもらわなきゃいかぬ、そういうことからこれは生まれたんだと思いますね。
 だから、先に資格制度を設けて、そしてその団体をつくっていって、天下りのためにつくったと考えるとこれはちょっと、そこまで考えると、しっぽが体を振るような話になりますが、そういう形で資格制度が生まれていって、そういう団体が必要になってできてきた、このように思います。しかし、安全性の点から考えなきゃいけませんし、そういうものの天下りと言われるものが、予算とか権限とか、それを持って押しつけ的に行っている、これはやはり絶滅しなきゃいかぬ。こういう方向で官民人材交流センターもつくっていったわけでありますから、そういう視点で見る。
 しかし、こういう公益法人的なものの見直し等は、これはふだんもやっていかなきゃなりませんし、どのような形になっているか、これはやはり考えていかなきゃいけない課題だ。そういう面でのいわゆる天下り、いわゆる権限、予算押しつけ的なもの、それ以外の、定期的にずっと行っているじゃないかと前の委員会でも御指摘あった、そういうことについての見直し等は不断にやはりやっていかなきゃいけない課題である、このように認識をしております。

○細野委員 今、官房長官は、予算と権限とおっしゃいましたね。こういう公益法人の資格というのは、予算と権限ということでいうと非常にグレーなゾーンなんですよ。
 別に、この資格を持っているからといって、補助金をもらっているわけではないんですね。権限があるかといえば、これは民間の資格なので、別に国家資格と違って強制力があるものではないんです。ただ、現実的には、例えば市町村や都道府県の入札のときに、こういう条件がないと業者として入れないことになっているから、公的な資格ではないけれども、取らないと商売をやっていけないことになっている。それが非常にグレーなゾーンで、しかも、国の手が届かない一方で民間はなかなか意見が言えないというのは、こういうものなんですよ。
 きょうは国土交通大臣に来ていただいていますが、このリストにあった一番上の日本鋼構造協会の資格ですね。一枚資料をめくっていただくと、この鋼構造協会の建築鉄骨製品検査技術者という、この資格の費用が書かれています。
 この資格が必要だというふうに考えるとして、一回目の試験に、上に書いてある区分でいえば、学科試験受験料であるとか実技試験受験料であるとか資格登録料であるとか、これが大体四万七千円ぐらいかかっていますが、これはもしかしたら費用としては必要な部分があって、やむを得ないのかもしれないかなというふうに思います。
 ただ、この資格は、有効期限は五年なんですね。五年で失効してしまうんです。五年ごとに新しい資格を取らなきゃならなくて、そのたびに、下に書いてある三万三千六百円、この二つの、継続講習受講料と継続資格登録料、更新試験受験料と更新資格登録料、それぞれ何を意味するのか極めて微妙ですが、合計をすると三万三千六百円払わないかぬ。
 しかも、例えば静岡県であれば、名古屋まで行かないかぬですね。名古屋まで行かなきゃいけない、東京と名古屋にしか拠点がないので。これは業者にとっては大変な負担なんですよ。こういう同じような資格が十種類、二十種類あるわけだから、そのたびに一々そういうところへ行って資格を取って、更新をして、失効するのに対応するという、これはもう本当に負担が重いんですね。
 国土交通大臣が所管をしている公益法人の中でこういうのが相当あると思います。大臣として、こういうものについてしっかり中を見ていくというおつもりがおありかどうか、お答えをいただきたいと思います。

○金子国務大臣 今の先生お尋ねの鉄骨関係でいきますと、この中でも特に溶接の技術というのが、やはり安全性という意味で、品質を確保するという意味で、施工能力という意味では非常に大事だと言われております。
 ただ、先生御指摘のように、中小企業に非常に負担をかけている、それから、これだけ細分化された技術資格というものが妥当なのかどうか。これは、鉄骨に限らず、工事、完成物の安全などの観点から必要な範囲で行っておりますが、同時に、こういう制度の見直しも随時行っているようであります。
 御指摘のように、お預かりして検討させていただきたいと思います。

○細野委員 大臣、行っているようでありますというのは、それぞれの公益法人がやっているという御趣旨の答弁だと思うんですが、ほっておけば資格はどんどんふえるんです。実際にどんどんどんどんふえて、新しい技術ができるたびに新しい資格ができる。本当に必要なものはいいですよ。でも、その必要性は、例えばそれぞれの公益法人に判断をさせれば、それはもう資格をふやせばふやすほど業者はたくさん取らなきゃならないわけだから、たくさんお金が入ってくるんだから、どんどん新しいのをつくりますよ。更新だって何度もしますよ。
 そういうところを国土交通省として踏み込んで、本当にどうなのかということについて、特に天下りのいるところもありますからね。そういうところについては国土交通省として、きちっと、中小企業を守る立場からもチェックした方がいいんじゃないですかということを申し上げているんです。どうですか。

○金子国務大臣 私も点検をさせていただきたいと思います。

○細野委員 さらにひどいのは経済産業省です、二階大臣。
 一番最後のペーパーをごらんください。これは国土交通大臣が勘違いして答えられましたが、この資格は実は経済産業省。日本溶接協会、大臣、こんな団体知らないと思いますね。所管なんです。私も知りませんでした。見たら、この資格、皆さん一覧表を見てください。何と百六種類、資格がある。
 私は専門家じゃありませんから、それぞれどういう資格なのかわかりませんが、可能な範囲で、業界の方複数から、これはどういう資格かというヒアリングをしてまいりましたが、実に細かい。要するに、鉄の厚さが何ミリだとどの資格、これが幾つになるとどの資格と、全部細目が分かれている。
 大臣、百六種類ですよ。これを取らないと仕事ができないといって、本当に、複数の資格を持っている人を何人も抱えて、大変な苦労をしている。
 さらに、こういう団体で私が問題だと思うのは、十二番の認証料金の中の、わかりにくいんですが、サーベイランスというのがあるんですが、これは毎年免許を更新するのにこの手数料を取るんですよ。毎年ですよ。しかも、三年に一回、この資格は失効するので、また取り直さなきゃならないんです。
 現場で働いている人間は日々こういう業務をしているわけだから、資格あるなしにかかわらず、それは技術でいえば熟練するわけですよ。もちろん、安全性の観点から必要最小限の資格は必要ですよ。でも、こんな負担をさせておいて、これは私は民業圧迫以外の何物でもないと思いますよ。大臣、いかがですか。

○二階国務大臣 議員御指摘のようなことが事実であるとすれば、私の方としては、十分調査をして、社団法人溶接協会等にも実態をよく聞いてみたいと思います。

○細野委員 私もちょっと電話してみたりしたんですが、いや、民間の資格なので自主的に取りに来られるんですと言いますよ、間違いなく。違うんです。それは入札の条件に課されていたり、やらないと生きていけない環境になっている中で、これはもう苦しい中で取っているんですよ、各社。
 官房長官、そろそろ記者会見だと思うので、その前に伺いたいんですが、これは本当にまだまだ氷山の一角です。私が聞いているだけでも、例えば下水道の関係の業者、内装関係の業者、庭をつくっている業者、それぞれのところにいろいろな公益法人があって、いろいろな資格があって、それで国土交通省だ、経済産業省だ、厚生労働省だ、この三つは三大資格試験役所ですよ。必ずそういう団体がかんで、そして民業を圧迫していますよ。やはりこういうものと闘うのが私は行革だと思うんですよ、政府として。
 官房長官は、公益法人の問題で何度も私は議論をしてきましたが、正直言って、いま一つこの部分に対して、本当に何とかしなきゃならないという気迫みたいなものが感じられない。やはり民業圧迫はおかしいですから、しっかり調べて、おかしいものはなくすと、これはしっかり答えていただけませんか。

○河村国務大臣 これまでも、そういう御指摘を踏まえながら、国から公益法人に委託したり、そういうような関係、こういう検査、検定、資格付与、こういうことについては、平成十四年に一度、改革実施計画に基づいて、官民の役割とか規制改革推進の観点から必要な見直しをやってきております。事務事業の廃止、あるいは客観的な第三者機関へのチェックの移行等々もやってきております。
 ただ、その中でもまだ改革の対象にならなかったものについてもさらにやるという形でやってきて、その結果をインターネットで発表する等やっておりますが、まさに今御指摘のような点がさらにまだあるという御指摘でございますから、そういうものが民業を圧迫しているということであれば、やはりそういう視点に立って調査もし、見直しをする、こういう姿勢は大事だと思います。
 特に、公益法人は国との関係も非常にあるわけでありますから、そういう視点に立ってやらなきゃいかぬ、このように思います。

○細野委員 若干踏み込んだ決意を示していただいたということで、どうぞ記者会見の時間ということですので。
 国土交通大臣と経産大臣はこれで結構です。ありがとうございます。
 それで、文科大臣、済みません。ちょっと漢検で聞こうかと思ったんですが、官房長官に踏み込んで答えていただいたので、きょうはもう結構です。ありがとうございます。
 残された時間は十五分ですので、最後に自然エネルギーの問題について少し聞きたいと思います。
 資料をつけておりますので、一枚目の資料をごらんいただけますでしょうか。
 経産大臣、残ってください。済みません、これで聞くので。失礼しました。
 まず、環境大臣にお伺いをしたいんですが、資料をごらんいただけますか。これは、経済産業省に出していただいた資料なんですが、我が国の非化石燃料の発電がどうなっているのかということについて示した表なんです。
 実は、これまで経済産業省に何度言っても出てくるのは上の資料だけでございまして、非化石燃料の発電分野における国際比較というと必ずこのグラフが出てきた。それを見ると、全計で千八十二億キロワットアワーという数字が出てきておりまして、これだけ見ると、例えばお隣のドイツとか、右側に書いてあるイギリスであるとかアメリカであるとか......(発言する者あり)二枚目ですかね。その上の表の全計のところを見ていただくと、日本は、これは遜色ない数字に確かになっている。
 これは、一つ非常に技術的に難しいのは、水力の中でもいわゆる揚水と言われる小規模な水力については自然エネルギーの範疇に入れることが多い、再生可能エネルギーにも入れることが多いので、日本の場合には、水力全体を入れると、水力発電が多いのでこの数字になってきたんですね。
 ところが、実際に、では再生可能エネルギーはどうなのかというのを、これはいろいろな計算があるんですが、経済産業省がようやく出してくれた資料ですので、数字として現実に見てみますと、これは下の部分なんですね。総発電量がそれぞれ出ていますが、その下の、再生可能エネルギーに水力を含めると日本は一〇・九%と結構高いんだけれども、これは、再生可能エネルギーということでいえば、まやかしの数字です。ダムは、いろいろな意味で、プラスもあるかもしれないけれどもマイナスもありますから。
 実際問題としては、再生可能エネルギーの水力を除いた部分で計算をすれば、日本の場合には発電量が一・八%、ドイツとかイギリスとかアメリカと比較をしても非常に低い水準にとどまっていると私は思いますが、この数字、環境大臣としてはどう思われますでしょうか。

○斉藤国務大臣 細野委員の御質問に率直に答えるとすれば、一・八%というのは非常に低い数字というふうに認識しております。
 再生可能エネルギーというのは、まさに読んで字のごとくでございまして、ここに水力を加えるかどうかというのはいろいろな議論がございます。水力を加えて再生可能エネルギーというふうに議論をする場合もございますが、これからは、非常に大型のダムをつくるということの環境に対する影響等を考えますと、いわゆる小水力というものは当然、これは千キロワット以下のものを言いますけれども、小水力は再生可能エネルギーに加えるけれども、大型ダムは外して考える。
 そういう意味では、この一・八%のところを再生可能エネルギーもしくは新エネルギーと考えるというのが普通で、これについてはまだまだ日本は伸びる余地が大いにあると思っております。

○細野委員 非常に環境大臣らしい御答弁をいただいたと思います。
 経産大臣にはちょっと厳しいことを聞かざるを得ないんですが、こういう哀れな数字に日本の再生可能エネルギーがとどまっている背景として、私は政策のミスがあったというふうに思っているんです。
 実は、経済産業省も、一般論としては再生可能エネルギーについては推進をしますということを言うんですね。具体的に言いますと、もう一枚めくっていただいて、これは、二〇〇六年五月に経済産業省が出した新・国家エネルギー戦略の中の図表の二十八という資料です。これを見ますと、大臣、二〇一〇年から二〇二〇年まで加速的普及期ということで、新エネルギー自体をすごい勢いでふやしていく加速期になっているんですね。
 これは、皆さん、大臣、加速しているというイメージはすぐつかんでいただけると思うんですが、では、それと現実はどう違うのかというのは、もう一枚めくってください。
 これは、RPS法ですね。実際に自然エネルギーを普及させる定量買い取り制度を日本は導入していますが、その制度に基づいて、どういった形で自然エネルギーを導入していくのかということを目標値として掲げているグラフなんですが、これも経済産業省のデータをもとにつくっています。
 これを見ると、平成十五年から出ていますが、平成二十二年度から増加の角度が急に減少しているのを、大臣、わかりますか。これは平成十九年、おととしの三月にRPS法に基づいて目標値を先延ばしをしたときの数字なんです。それをプロットしたものです。
 何を申し上げたいかというと、経済産業省自身がエネルギー戦略の中で加速的普及期というふうに銘打っている自然エネルギーを、実際の数字に落とし込むときは、この増加角度をわざわざ鈍化をさせて目標値を設定してしまっている。これは明らかに私は政策のミスだと思うんですよ。まず、これは率直にお認めになって、そして過去の政策のミスを改める、そういう決断をされるべきではないかと私は思いますが、経済産業大臣、いかがでしょうか。

○二階国務大臣 今議員の御指摘のようなRPS法の実施について、まだまだ速度が足りないということの御指摘であろうと思いますが、我々は、今日のこの状況において、再生可能エネルギーの中でも、いわゆる太陽光発電の導入等について真剣な対応をしようということで、RPS法はRPS法として従来やってきたことですから、これはこれで伸ばしながらも、固定買い取り制度等の検討に入るということでやっておりますので、両々相まって加速的に対応していきたいというふうに思っております。

○細野委員 経産大臣がここへ来て前向きになっていらっしゃることは承知をしていますし、経済産業省の中でも大分雰囲気が変わっていることも私もつかんできておりますので、それは結構なんですね。
 ただ、大臣、しつこいようなんですが、こういう加速的普及期という形で目標をつくっておきながら、大方針を立てておきながら、個別の政策になると伸び率を鈍化させた、このおととしの決断は明らかに誤っていませんでしたか。この間違いは検証した方がいいと思いますよ。要するに、当時は電事連も余り積極的ではなくて、目標値としては下げたわけですね。何か振りつけがなされているようですが、大臣、まずここは認めて、間違いを認めた上で新たにどういう制度設計をしていくのかということについて考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○二階国務大臣 けさ、私は電事連の森会長にお越しをいただいて、今日のこの状況において電事連の皆さんにも御協力を願う、国民の皆さんにも御協力を願う。環境問題、環境問題ということは、言うは易しいんですが、実際実行していく上においては、政府はもちろんのことでありますが、各関係企業の皆さんや、あるいは実際家庭で電気を使う立場の消費者の皆さんにも御協力を願わなきゃいけない。しかし、固定買い取り制を実行していくに際して、まず電気事業者の関係の皆さんの協力を得るということは極めて重要な部分でありますから、けさ、少し早目でございましたが、森会長にお越しをいただいて協力を要請しました。
 それによって、電気事業連合会としても、政府がそこまで決断をされるならば我々の方も協力をするということのお約束をいただきましたので、私は、法令改正等も含めて直ちに検討に入るように事務当局に命じたところであります。

○細野委員 今までの答弁からすると相当踏み込まれたと思います。それは評価をしたいと思います。
 もう一つだけ、ちょっと気になることがあるので大臣にお伺いしたいんですが、太陽光なんですが、太陽光発電をしっかり日本で事業者としても育てて普及をさせることは、私は大賛成です。やるべきだと思うんですね。
 ただ、気になることが一つありまして、といいますのは、RPS法の目標の中において、太陽光というのは、実際の発電量の二倍カウントできることになっていますでしょう。これは、コストが高くて、普及が望まれる太陽光、これをちょっとげたを履かせて、事業者にたくさん買わせるために二倍カウントにしたんですね。
 ところが、このグラフで示しております、RPS法というのは量が決まっていますから、これだけ買ったら義務を果たしたことになるんですね。ということは、太陽光をたくさん買えば買うほど、実際の発電量の二倍カウントされますから、実際の発電量は少なくて義務が果たせてしまう、そういう矛盾した話になるんですよ。大臣、これはわかっていただけますね。
 ですから、まず、太陽光の二倍カウントをするのであれば、二倍カウントは結構だけれども、そこの部分についての量は上げる、もう少し上げて目標をつくるとしなければ、整合性のとれた政策にならないんですね。まず足元のやれることから私はやるべきだと思いますが、大臣、いかがお考えですか。

○二階国務大臣 電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法、いわゆる議員がおっしゃっておりますRPS法において、平成二十六年度の新エネルギー等の利用目標量を、平成十八年度の実績の三倍近くの百六十億キロワット時と設定しているところであります。
 この目標量を検討したのは平成十九年の三月であります。したがって、総合資源エネルギー調査会の需給部会等におきましても、平成二十年五月に長期エネルギー需給見通しを取りまとめたわけでありますが、この見通しに示された最大導入ケースは、二〇二〇年に一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合が八・二%という水準であり、今後は、この水準を踏まえつつ、RPS法の利用目標量を設定していくことが重要だと考えております。
 そして、固定価格制度を導入するということによって、これは改めて広く多くの関係者の皆さんの御同意や御協力を得なければなりませんので、太陽光発電を活用する新しい電力対応を我々は積極的に考えていかなくてはならない、このように思っております。

○細野委員 大事な点なので、最後に大臣、確認をしたいんですが、RPS法上の新たな目標設定をするのは平成二十三年の三月という、これはまた二年後という随分気の長い話になるんですね。そのときまで待ってRPS法をどうするかなんという議論をするのは、私はナンセンスだと思います。
 確認をしますが、では、定額の買い取り制度を導入する、政府の方針としてはそれを決めて、やるなら早い方がいいですね。電事連とあとは消費者の皆さんに理解を得れば、これは通常国会で法律を出す、そういう覚悟でいらっしゃるということでよろしいんですか。

○二階国務大臣 まさに消費者の皆さん、そして電力業界の方々の協力が必要でありますが、同時に、国会におきまして、各党の皆さんの御協力を得て、今国会で法律を出させていただいて、直ちに実行に移す。まあ、実行に移すといいましても、いろいろと諸般の準備期間もありますから、直ちにといっても一カ月や二カ月でできるわけではありませんが、可及的速やかに実行に移して、現在の状況にこたえていきたいと思っております。

○細野委員 この点については我々も賛成をします。旧来から我々は、固定価格で本当にこれを育てていかないと、マーケットをつくっていかないと、我が国のエネルギーはもたないし、それだけではなくて、世界に売っていくネタとしてももう時期を逸してしまうという思いでやってきましたから、この部分については、私は個人的にも、恐らく民主党としても賛成できると思いますので、ぜひ作業を急いでいただきたいというふうに思います。
 環境省としても、それを後押しするという方針でいいんですね。それだけ最後に確認させてください。

○斉藤国務大臣 固定価格買い取り制度については、爆発的に太陽光発電を伸ばす有力な選択肢とこの前も菅委員に対してお答えをしたところでございまして、経済産業省から御相談があれば、一致協力して頑張っていきたいと思っております。
 また、RPS法につきましても、所管は経済産業省でございますが、経済産業大臣が決断されれば環境大臣に相談があるということになっております。先ほどの固定価格買い取り制度を設定すれば、自動的にRPSの値も出てくるわけでございまして、そういう意味で、環境大臣に御相談があれば、促進に向けて一緒に頑張っていきたいと思っております。

○細野委員 甘利大臣、済みませんでした。ちょっと聞こうと思ったんですが、天下りのところに質問が行かなかったものですから。
 最後のところに関しては経産大臣と環境大臣から非常にいい御答弁をいただきましたので、若干時間を余していますが、その答弁をいただいたということで、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。