私からは、もう午前中もかなり議論になりましたが、わたりの問題、天下りの問題、この問題を中心に議論をさせていただきたいというふうに思います。
資料は手元に届いていますでしょうか。まず一番初めのパネルをごらんいただきたいと思います。「「渡り鳥人事」禁止へ」という新聞記事がこちらにございます。横の棒を引いてありますが、「福田首相ら政府首脳は近く渡り鳥行為の実態調査を行った上、閣議で全面禁止措置を正式決定する意向である。」。
総理、ごらんいただけますか。この新聞記事、総理、いつの新聞記事だと思われますか。この福田総理というのが一体だれかということなんですが、これは福田赳夫総理。一九七七年、今から三十二年前の日経新聞の記事なんですね。これは総理にも申し上げたいし、自民党の皆さんに申し上げたいんですが、このときからわたりは問題になっていて、三十年以上にわたってこの問題を放置してきた政府・自民党というのは、一体これは何なんだということをまず指摘したいというふうに思います。
きょうの午前中、総理の方から、わたりについては新たな答弁がありました。それ自体は、何らかの決意を示したものとしては評価をしたいと思います。ただし、今の天下りの実態を考えれば、本当にこれでわたり、天下りを禁止できるのか、私は極めて疑問だと思っています。加えて、あとは禁止のやり方ですね。本当にこれで天下りがなくなるのか、このやり方についても、私は、やり方を含めて疑問に思っています。
総理に確認をさせていただきたいんですが、まず、平成十九年に通った国家公務員法の改正は、この法律によると、三年間は天下り、わたりを認めているという解釈を、我々はわたりについてはこれは認めていませんが、政府はそういう解釈をしているということでよろしいですね。
○麻生内閣総理大臣 今御質問のありましたのは、三年以内の経過期間中ということだと思いますので、三年以内の経過中は認められておると理解をしております。
○細野委員 その法律に基づいて、十二月二十五日の、去年のクリスマス、私はこれは国民に対する最悪のクリスマスプレゼントだと思っていますが、政令を出されて、職員の退職管理に関する政令、これも天下りとわたりを三年以内は認める政令になっていますが、これも法律に違反していないというふうに考えておられるということでよろしいですね。
○麻生内閣総理大臣 三年以内の経過期間中は認められておる、今御答弁申し上げたとおりです。
○細野委員 これまでたび重なるこうした答弁があったわけでございますが、きょう突然、一年以内に天下りとわたりを廃止する政令を出すというふうに総理は答弁をされましたね。これは、この退職に関する政令をそのまま放置して新しい政令を出すということのようですが、この二つの政令の関係は一体どういう関係になるんでしょうか。
○麻生内閣総理大臣 具体的に申し上げれば、明確にするために、わたりと天下りのあれは三年としておりますけれども、ことしいっぱいで廃止をするというための政令をつくるようにいたしたいと考えております。よろしゅうございますか。
○細野委員 去年出した政令では、三年以内は天下りとわたりはオーケーとしたわけでしょう。それと対立する政令を出して、どうやってその問題を解決できるんですか。
○麻生内閣総理大臣 後に出る政令の方が優先するということにルールでなっております。
○細野委員 去年出した政令をきちっと訂正して出し直すのが当然筋でしょう。この一年間とりあえず、格好悪いからこのまま置いておいて、来年で上塗りしますなんという話は、こんなのは通用する話じゃありません。ことし以内、一年以内ですね。これは通用する話じゃないですよ。きちっと政令を出し直したらどうですか。
○麻生内閣総理大臣 格好がいいとか悪いとかいう種類の話で考えられない方がいいと思います。
基本的には三年以内のものを一年でやらせていただくと申し上げております。
○細野委員 総理、この二つの政令の関係を説明してくださいということを申し上げているんです。総理自身がきょう唐突にこの政令を提案されたわけです。これまで言ってこられたことを、全く方針を転換して出されたわけです。一月の予算委員会では、枝野幸男委員の質問に対して、わたりについては例外もあるということを答弁されているんですよ。わずか一カ月前です。それを撤廃してここで政令を変えるには、この関係をきちんと説明してくださいということを申し上げているんです。
○麻生内閣総理大臣 一年というのは三年以内です。三年以内と書いてあるわけでしょう。一年というのは三年以内ですから、別に事を荒立てるような話ではないと存じますが。
○細野委員 今の政令をきちっと変えるのが、これが筋ですね。
もう一つ申し上げます。総理、一昨年の国家公務員法の改正をするときにさんざんこの議論はしたんですよ。政府はどういう答弁をしていたかと申し上げると、三年間は激変緩和措置で省庁のあっせんが必要なんですと法律の議論をするときにさんざん答弁を続けてきたんです。これは、法律をつくるときの議論で積み重ねられてきた答弁の蓄積なんですよ。そして、わたりについては、これは法律的に認められると総理も何度も答弁をされているんですよ。
これだけの答弁の積み上げがあって、そして制度を変えるのであれば、解釈を変えるのであれば、法律を出し直してくださいよ。当然でしょう、それは。当然、法律を出し直して書けばいいじゃないですか、一年以内で天下りをやめると。わたりは即時にやめると書いて法律を出せばいいじゃないですか、正々堂々と。どうですか。(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛にお願いします。ちょっと静粛にお願いします。
○麻生内閣総理大臣 委員長はこちらだと思いますので、指しているか指さないかはこちらが決める。余りやっていると、質問が、もう一回、忘れちゃうぐらいいろいろ言われるので、ちょっと静かにするように言っていただけませんか。
三年以内に長い経緯があるというのは、我々もいろいろな形で、少なくとも役所の中において、定年の前に勧奨退職を求めるというこれまでの長い間の習慣、慣習というものがありました。それに基づいて、肩たたきと称されるいろいろな慣行というものがこれまであった。もう御存じのとおりです。
それを、この際、天下りとしていかがなものかということになりました。そこで、それでいきますと、定年まで任期いっぱいということになりますと、これは民間でも同じですが、巨大な経費、いわゆる定年延長ということにもなりましょうから、人件費などなどいろいろかかる。したがって、早目に退職をしてもらう。これは、民間でも、子会社に出向などなどいろいろな例があるとおりです。
役所ではこれまで、天下りと言われる、いろいろな団体に出てきておられるのでありますので......(細野委員「もうちょっと聞かれたことに答えてください」と呼ぶ)だけれども、説明させていただかないと。いろいろほかのも言葉がおありになりましたので、説明させていただかぬと。
○衛藤委員長 発言は委員長の指示に従ってください。
○麻生内閣総理大臣 そういった形にきちんとさせていただくに当たっては、これまでのものを人材センター、交流センターみたいなものできちんとした対応をしていくためには、これまでと関係ない人が来て、そこに行きますと、会社にいた人がその会社の人を人事のあっせんをするのではなくて、全然第三者があっせんするということになりますと、これはかなりなものがかかるであろう、常識的にそう考えましたので、三年はかかるというようにこれまでずっと答弁をしてこられたんだ、私はそう理解をしております。
したがって、昨今いろいろ言われますので、私どもは、これはしゃにむに一年でやってみろという話を申しているのであって、私は、これはぜひやってもらいたいと思って、新たにこの一年以内で、三年以内と書いてありますので、我々はそれを前倒しにして一年でやるということを申し上げておるところであります。
○細野委員 総理、一昨年、さんざんこの議論はしたんですよ。どうやって天下りを少なくするか、わたりをやめるかという議論をしたんですよね。そのときに積み上げられた議論を政令で全部ひっくり返すなんということは、立法府としては認めるわけにいかないんですよ。
後ろの官僚の皆さんが、きのうから苦労されてきょうに向けて必死に考えたんだと思いますよ、ここで政令で打ち消せるんじゃないかと。そういうこそくなやり方をせずに、総理としてやめるべきだというならば、法律の解釈を変えるんだから、法律そのものを変えて国会に出し直すべきじゃないですかということを聞いているんですよ。それが立法府としての役割でしょう、総理。
○麻生内閣総理大臣 私は、内閣総理大臣としてここで御答弁をしていると思いますので、行政府を預かる立場として答弁をさせていただく立場。これはぜひ混線しないでいただきたいと存じます。
加えて、三年以内ということを書いておりますので、一年は三年以内だと存じます。
○細野委員 自民党の皆さんはやじっていますけれども、こういう法律を政令で解釈をちょこちょこ変えてやっていくというのは立法府の自殺行為だと思いますよ。これは麻生総理のやり方のようですが、わたりそのものも政令で認めるという形をとった、そして、今回のこの政令についても新たに出して、そしてこのこそくな方法をとる、これが総理のやり方ということのようでございますから、私どもは、法律を出すことを提案したいというふうに思います。我々はもう既に法案も出していますから、何度も。そのやり方そのものについては、私は極めて問題が多いということを指摘しておきたいというふうに思います。
そして、もう一つ私が指摘をしたいのは、仮にそういう政令を出しても、今のわたりの実態を考えれば、そんな簡単にわたりそのものがなくなるわけではないということを説明させていただきたいと思います。
次のパネルをごらんください。総理、二枚目の資料をごらんください。
これは、数年前に私が元水産庁長官のわたりを調べたときの資料です。構造改善局長をお務めのこの方が、水産庁の長官をおやめになって、一番初めに再就職したのが海外漁業協力財団の理事長。ここは、年収でいえば、一番少なく見積もって、過去はもっと高かったと思います、今の給与水準で見積もると千八百万の年収です。そして、退職金は千六百万。四年六カ月で千六百万ですから、年収ベースに直すと二千万を超える給料をもらっていると言ってもいいと思います。
そして、二つ目に地方競馬全国協会の会長。ここも、年収でいえば約千九百万。ここでも六千二百万の給料をもらっている。水産庁長官で退職金をもらったその後も含めて、この六つの天下り団体すべてについてあっせんがあったということをこの方はお認めになっています。合計で、一番少なく見積もって、控え目に見積もって、三億二千五百万円の所得をこの方が得られているということであります。
わたり、天下りのもう一つの問題点は、こういう天下り団体に対して必ずお土産がついてくること。それぞれこの団体については補助金なり交付金なり何らかの形で公金が回っているという、この問題がある。これは一つ指摘をしておきたいというふうに思います。
ちなみに、あえてS氏を弁護する意味で申し上げると、私は何人かの天下りの、わたりの方を調べましたが、例えば建設省の事務次官経験者の方でいえば、五億円以上もらっている方も決して少なくありません。ただ、そういう方々は、わたりである、あっせんがあったということを白状されていない方もいらっしゃいます。だからこの六回が新記録になっているという実態なんですね。
まず農水省の政府委員に聞きたいと思いますが、これは六つの天下り団体を転々としているんですが、どういう経緯でこのあっせんがなされたのか、政府委員に聞きたいと思います。
○佐藤政府参考人 御説明を申し上げます。
この元水産庁長官につきましては、それぞれ、退職の時期を迎えまして、団体から、適当な人物がいないだろうかというような、庁に対して適当な人物の御紹介の依頼がございまして、それに際しまして、私どもの方から資料をお渡しいたしまして、それぞれの就職が行われたわけでございます。
○細野委員 ちょっとちっちゃい声で、余り皆さん聞こえなかったかもしれませんが、依頼があって、それにこたえる形で就職のあっせんをしました、そういう答弁でしたね。よろしいですね。
この方、テレビ取材に結構答えておられまして、その中でこういうふうにコメントされているんですね。農水省から、そろそろかわってもらえないかという言い方ですね、はっきり言うとと。つまり、農水省の方からかわってくれという話があって、そして天下り先を転々としたというふうに御本人がおっしゃっているんですよ。農水省としてはこれを認めますか、認めませんか。
○佐藤政府参考人 御説明を申し上げます。
再就職のあっせんに当たりましては、人材を求めている団体等の要請に応じまして人材に関する情報の提供を行っておりますけれども、その際、本人の意向を事前に確認した上で、団体等への情報提供の可否を判断しておりまして、このような意向確認のための当時の人事担当者のやりとりを、氏がテレビで発言したような趣旨で受けとめた可能性があるのではないかと推察しているところでございます。
以上でございます。
○細野委員 こうもおっしゃっているんですよ。だから三年ごとになっているでしょう、言われたとおりにやっているからと。言われたとおりにしていると本人がおっしゃっているんだから、農水省の方からそういう話をしたんでしょう。これはちゃんと素直に認めないと、この人だけ悪者になっちゃいますよ。どうですか。
○佐藤政府参考人 御説明を申し上げます。
重ねての答弁でまことに恐縮でございますけれども、私どもの方に団体の方から、適当な人物がいないだろうかという要請がございまして、その中で候補者についての御紹介、資料の提供等を行っているところでございます。そういう過程を通じまして、そうした団体がみずからの判断として長あるいは役員としてお迎えになったというふうに理解をしているところでございます。
○細野委員 農水省としては、あくまで団体がそれぞれ要望をしてきて、依頼をしてきて、それに個人の意向も確認をして、そして再就職された、そういう御答弁ですね。
では、ちょっと次のパネルをごらんいただきたいと思います。
これは、今御説明をした、六つの天下り団体を転々とした新記録保持者のS氏の前の人がだれなのか、それぞれ六団体に関して、前任者がだれなのか、そして後任者がだれなのかというのを調べた図でございます。これを出させるのに関しては、農水省は相当抵抗しました、率直に言って。なかなか出してもらえませんでした。ようやく出てきたのがこれです。
大前提として、当然、これは予想されていたことでありますけれども、その前任者も後任者も農水省のOBです。前任者は、構造改善局長が五団体、これは、御本人も、水産庁長官でやめる前に構造改善局長でしたからそこに天下っておられるわけですね、水産庁長官が一人。後任者も、例えば構造改善局長であったり、次官であったり、農水省関係者。
注目をされるのは、この六団体のうち四つの団体は全く同じ人が前任者なんですよ。総理、これはどういうことだと思いますか。
わたりというのは、渡り鳥に例えられて表現をされてきたわけです。渡り鳥というのは、同じ種類の渡り鳥は大体同じところを渡るんですよ。これが構造改善局長の渡り鳥のまさにわたりルートであって、それを転々と、Aさんの後をSさんがついていって、そしてSさんの後を、ここでいえばDさんがついていっている。こういう構図があるということをこの図は明らかに示しているんですね。ここまで資料が出ても、農水省は、これは偶然で、それぞれの団体がそれぞれ依頼をしてあっせんをしたと言うんですか。
例えば、この一番上の海外漁業協力財団がこのS氏を雇ったのが昭和六十三年の二月十六日、その日にAさんは、たまたま地方競馬全国協会で依頼があって同時に次へ行った。また次のタイミングも、平成四年の八月一日には、Sさんはたまたまこの地方競馬全国協会に再就職の依頼があって行って、そしてAさんはその次の配合飼料供給安定機構に行っているとすれば、これは奇跡ですよ。
これは、要望に基づいて、あっせんの依頼に基づいてやったというふうに、農水省はこれでも答弁しますか、答えてください。
○佐藤政府参考人 御説明申し上げます。
元水産庁長官本人や前任者、後任者が各団体、各法人の役員に選任された経緯等につきましては記録が残っておりませんので、それぞれが選任されました理由については、当省としても具体的には把握していないところでございますが、今回議員に提出しました資料では、六団体の前任者、後任者のうち八名が構造改善局長となっておりますけれども、元水産庁長官が就任したポストについては、団体や法人が役員を選任するに当たりまして、公務員OBの中から前任者と同様の能力あるいは適性を有する人物を求めたところ、結果的に最終官職が共通する者が多くなったのではないかと考えているところでございます。
○細野委員 今の農水省の答弁もひどいですよ。構造改善局長というのは土地改良をやったり農村振興をする、そういう役職の方でしょう。非常に農水省の中で中核的な役割をやっている、農村振興そのものの主役ですよ。その仕事と海外漁業の協力財団、どういう関係があるんですか。さらには、何で競馬と関係があるんですか、その人が。そんな笑い話みたいな話をしないでください。
これはわたりのルートとしてあって、農水省がちゃんと人事管理をして渡らせたんでしょう。このわたりのルートは確立しているじゃないですか。こんな答弁を認めておいて、わたりの実態がわかるわけないんですよ。農水省、これでも認めませんか、答弁してください。
○佐藤政府参考人 OBがそれぞれの団体に就任した経緯につきましては、先ほども申し上げましたように記録が残っていないわけでございますが、一般論として申し上げれば、団体、法人がその長を選任するに当たりまして、公務員OBに人材を求める場合には、最終官職のみに着目することではなくて、当該OBの入省以来の経歴あるいは組織管理能力あるいは人柄等を総合的に判断して人選が行われているものと考えているところでございます。
○細野委員 総理、こういう答弁を許してきたから、三十年以上にわたりましてわたりが直らなかったんですよ。これを本当にやめることができるのかどうかということが問われているんですね。
総理に私は申し上げたいんですが、こういうのは本当に氷山の一角なんですよ。わたりのルートは無限に広がっているんです。天下りを一件認めれば、そこにいる人のわたり先がないと、その人は天下れないんです。このわたりの人が次に行くためには、その先の人が渡れないと、これは天下りできないんです。
このわたりのルートがあるということは、総理、実際問題として、多くの方があっせんだということを既に認めていない状況にあるということからもわかるとおり、どんなにあっせんがなくても、ルートがあるから、そこに自動的に再就職できる仕組みは残りますよ。あっせんをするかしないかという問題ではなくて、この構図を本当に壊すことができる、そういう覚悟があるかどうかということが問われているんですよ。
ですから、与党の皆さんにも、これは勘違いしていただきたくないのは、政令を撤廃するなんて当たり前のことなんですよ。政令を幾ら撤廃しても、あっせんなくしてこういうわたりルートがあってどんどんそこに行きますから、その構図そのものを、皆さんは本当の意味でたたきつぶす覚悟があるんですかということが問われているんですよ。
総理、どうですか。
○麻生内閣総理大臣 長い間の習慣が一発で直るか、端的にはそういう御質問をされておられるんだと存じますが、そういったことが決められた後も違反行為があり得るかもしれないのをきちんと監視するために再就職等監視委員会が必要だというのをお認めになっておられないという、現実とかなり矛盾するような話がしますが、現在、監視委員会の委員長の任命等々につきましては、法律が定めたこと自体に反対という理由だけで同意人事に賛成されないと言うのであれば、今の言われたような問題点はきちんとしておられない、私どももそう思います。
○細野委員 監視委員会の委員を認めないというのは、これは参議院で我々が多数派をとったからですね。参議院で多数派をとったから同意人事が否決されているわけでしょう。(発言する者あり)参議院の民意は天下りやめろということだったんですよ。やめろという民意を受けて当選をしている参議院が、そんなもの認められるわけないじゃないですか。
総理、私が申し上げたいのは......(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。
○衛藤委員長 静粛に。
○細野委員 総理に申し上げたいのは、実際に、あっせんなくして、これのわたりのルートが確立をしていれば次々に行けるんですよ。現職の構造改善局長がだれか、そしてその先の、例えば一つ目の団体の今理事長がだれか、会長がだれかなんというのは調べればすぐわかりますよ。その人を次のところに、別に本人と相対で、わたりのルートがあるわけだから、そこに行ける仕組みがあるでしょうということを申し上げているんです。
実際問題として、今回我々は質問主意書を出して、わたりについては事実をすべて明らかにせよと言っていますが、二〇〇七年度に実際にわたりをしたということで認めている人数はわずか三名ですよ。こういうルートがはっきりあるにもかかわらず、各省庁全部口をつぐんでいるんですよ。
このルートをそのまま残したまま幾らあっせんをやめたって、天下り、さらにはわたりは、これはなくなりませんよ。そういう......(発言する者あり)最後は政権かわらないと変わらないと私も思っていますが、総理、少なくとも、今のわたりのルートについては全容解明する必要性を感じませんか。そして、そのルートを根絶しない限り、わたり自体はなくならないと思いませんか。全容解明の必要性、総理に聞きます。
○衛藤委員長 ちょっとその前に議事を整理いたしますから。
行政改革担当大臣甘利明君。(細野委員「いや、私、行政改革担当大臣は事前に答弁を要求していませんから、この質問では」と呼ぶ)委員長が議事を整理しますから。その後、総理に答えさせますから。
○甘利国務大臣 御指摘のような、こんなわたりを繰り返す人は断じて許せません。これをすぐとめるという措置はもちろん大事だと思いますが、問題は......(発言する者あり)ちょっと黙っていてください。問題は、まじめに勤めていながら肩たたきに遭ってやめなきゃならない問題が残っている。
そこで、昨年、民主党にも賛成をいただいた新しい公務員制度をつくろうという基本法、その中で、きちんとまじめにやっている限り勤め上げることができる、その制度がちゃんと完成すれば、もう再就職をあっせんする必要性はないんだから、それはなくなっていくわけですね。そこのところと平仄をしっかり合わせていかないといけないんだと思います。
総理御自身も、こんなものがいいと思っていらっしゃるはずはありません。もとから絶たなきゃだめですから、抜本的にそういうことがなくなるような制度をこれからつくっていきましょうと、これは......(発言する者あり)いや、今基本法でそういう制度をするということが決まったわけでありますから、それを今国会にきちんと提出して、そういう制度に向けてスタートしていくということであります。
○細野委員 私が聞いているのは、全容調査をする必要があるんじゃないですかということなんですよ。
総理、これを本当に絶てるかどうかというのは、全容がわからないと判断しようがないんですよ。全容調査について与党の皆さんは反対ですか、わたりのルートについて。しっかり調べましょうよ。調べた上で、どうやって絶たなきゃならないのか、そこまで総理が決意されるなら、この予算委員会で審議しましょうよ。全容調査、どうですか、総理。
○麻生内閣総理大臣 今御提案がありましたけれども、私ども、どうしても理解ができないのは、法律がきちんとできて、その上......(発言する者あり)法律がきちんとできたのを認めないんですか。いや、ちょっと待ってください。これは物すごく大事。
我々は、行政府としては、立法府で定められた法律どおりにきちんとやっていくというのが私どもに与えられた義務です。したがって、それに基づいてきちんとやっていくのに伴って、きちんとした対応が確実でないかもしれないからそういったもの、監視委員会もつくるべきではないかと申し上げているんだと存じます。
その監視委員会のもとの法律に反対だから、監視委員会はおれたちが参議院で過半数とったから反対というお話ですけれども、その前の法律はきちんとこれは通った法律なんだという点もお忘れにならないでいただかぬと、話がちょっとぐちゃぐちゃになっていると思いますが。
○細野委員 総理に御理解いただけていないようなんですが、では、農水省に聞きますが、ここで挙がっているAさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさん、Fさん、Gさんは、わたりの有無について認めていますか、どうですか。
○佐藤政府参考人 御説明申し上げます。
先ほどボードの中にもございました元水産庁長官の場合につきましては、国会関係の資料要求等で、再就職に当たってのあっせんの有無につきまして本人に聞き取ることによりまして、あっせんがあったことを確認することができました。
前任者、後任者につきましては、そのあっせんの有無につきまして、当省としては把握していないところでございます。
○細野委員 総理、いいですか、把握していないんですよ。わたりのルートは明らかなのに、あっせんの有無を確認していないんです。ですから、あっせんの有無だけではなくて、まず、わたりのルートとしてどういうものがあって、そこでどういう就職をしているのかということについて全容解明しないと、あっせんの有無だけではこれは断ち切れないでしょうということを申し上げているんですよ。極めてシンプルな話ですよ。
残念ながら、麻生総理にはこのことについては余り調査をしようという熱意はないようですから、まさか与党の皆さんもこの調査を拒否しませんよね、資料要求をしたいと思います。(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛に。静粛にお願いします。
○細野委員 わたりの全面的な調査をするために、各省庁が所管をしている独立行政法人、そして特殊法人、公益法人で、五人以上にしましょう、少なくとも五人以上が継続をして国家公務員である、OBであるという役職を特定してわたりのルートの解明を求めたいと思います。そして、そこについているOBがどういう役職だったのかということについても情報公開を求めたいと思います。
この委員会に資料の提出を求めたいと思いますので、委員長のお取り計らいをお願いします。
○衛藤委員長 ただいまの申し出につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○細野委員 総理、わたりについての全容解明ということで今申し上げましたが、もう一つ確認をしなければならないことがあります。
それは、一年間は総理は天下りのあっせんはするんですね、一年後になくすということは。この一年は、わたりじゃありませんよ、一回目の天下りについては、一回目は再就職のあっせんをするんですね。御答弁をお願いします。
○麻生内閣総理大臣 わたりにつきましては、私の在任中、わたりということは認めないということを申し上げております。
天下りにつきましては、現実問題として、今すぐ一人も、天下りをゼロにするということを今日ただいまからということはお約束はできませんから、一年以内にきちんと対応すると先ほどお答え申し上げたとおりです。よく聞いておいてください。
○細野委員 総理はこの一年間の天下りのあっせんをどういった基準でやりますか。どの天下りはよくて、どの天下りがだめかということを総理自身が判断をされるわけですね、承認者だから。
どういう基準で総理は判断をするのかということについてお答えいただきたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 あっせんの承認基準の具体的な内容ということなんだと思いますが、政令において承認基準としてこれに、政令の細目まで全部詳しいわけではありませんので、読ませていただきたいと存じます。
政令において、承認基準として、三つのパターンのいずれかに該当し、かつ、公務の公正性を損ねるおそれがないと認められる場合に限るとして、附則第十二条としております。
一、企業等からのあっせんの依頼があること。あっせん先の企業などが、会計検査院などが不適切と指摘した契約を締結した相手ではないこと、あっせんを受ける職員の利害関係企業でないことが基本であります。原則であります。二、企業からのあっせんの依頼があることを前提として、高度の専門的知識経験を有する職員をあっせんする場合。三、高度の、改廃などにより離職を余儀なくされる職員をあっせんする場合。というように、これは、分限免職回避型、高度専門型、原則として三つに分けられるというように政令では定められております。
○細野委員 答弁書はわかりました、総理。
では、そういう基準で総理のところに上がってきますね。今回、天下り、わたりの全容解明ということで調査を出していただいているんですが、聞きますと、各省庁は、もう既に押しつけ的な天下りは一切ありません、そうおっしゃっているんです。すべて依頼に基づいてやっていますということなんですね。
今おっしゃったことだと、これまでの基準と変わらないじゃないですか。
○麻生内閣総理大臣 人材交流センターというのがスタートをすることになります。そこが基本的にこの種のことを全部やっていくというのが基本的ルールだ、そういうぐあいに理解をいたしております。このセンターを認めないとかいう話じゃありません。我々は、センターができる、それが前提で話をさせていただいております。
二つ目は、今、今までと変わらぬじゃないかというようなことにならないようにするために監視委員会が必要だと申し上げております。
○細野委員 総理、私が聞きたいのは、これまで各省庁であっせんをしている天下りというのがあるわけですね。その基準と、これから総理が一年間あっせんをされる基準がどう違うんですかということを聞いているんです。
○麻生内閣総理大臣 これは私が直接担当するわけではありません。私は、わたりです。(発言する者あり)わたり、わたり、わたり。あっせんは違いますから、天下りじゃないから混線しないで。だから、これは政令で今そう定められておりますと申し上げております。これがまず第一点です。
そして、基本的には、私どもの新しい政令でそのように定められておる。今までと違うじゃないか。私どもとしては、今のルールに乗ったものであれば、そのルールに従ってやらせていただくということになります。
○細野委員 総理、天下りのあっせんを今各省庁でやっていますね、少なくとも去年までやっていましたね。その基準と、総理がこれからあっせんしようとしている基準はどう違うんですかということを聞いているんです。
○衛藤委員長 細野豪志君、内閣府の担当室長に答弁させたいと思いますが。
○細野委員 いや、総理が承認者ですから。
○衛藤委員長 いや、まずは、そこで行ったり来たりしていますから、ちょっと委員長の指示に従ってください。
内閣府、小林廣之大臣官房臨時再就職等監視担当室長。
○小林政府参考人 政令の承認基準について御説明をさせていただきます。
従来、改正国公法が施行される前につきましては、各省のあっせんにつきましては特段の規制がないという状態になっておりました。
今回、改正国公法が施行されたことに伴いまして、新たに移行期間中については、各省庁のあっせんについて、一定の基準のもとにこれが承認されるという形になっております。
承認基準としまして、今総理の方からも御答弁ございましたように、営利企業からのあっせん依頼があったこと、あるいは、その相手先企業が不適当と指摘された契約の相手方でないこと、それから、あっせん先の営利企業との間で利害関係企業に当たっていないこと等の基準を定めておりますので、この基準に従いまして、本来、監視委員会が、当面、経過措置として総理になっておりますが個々の承認申請の内容を厳格にチェックをいたしまして、公務の公正性を損ねるおそれがないと認めた場合に限って認められるという形になっております。
以上でございます。
○細野委員 今の答弁は、今までと同じようにやりますということなんですよ。明確に明文化はされていないけれども、もう押しつけ的なあっせんはないし、公務の執行に問題がないと言って天下りのあっせんを今までしているんでしょう。これまでと全く変わらないんですよ、総理。
今、政府委員が答弁されましたが、これは強く抗議したいと思います、私は事前に通告していませんから。抗議をした上で、このことは天下り承認そのものの現実を象徴的にあらわしていますよ。総理が天下りのあっせんの承認を自分でできるわけないんですよ。全部官僚の皆さんに丸投げをして、上がってきたものにぼんと判こを押すだけなんでしょう、総理。
総理、一年間にどれぐらい天下りのあっせんを官庁がやっているか御存じですか。せっかくだから、どれぐらいだと思われますか。
○麻生内閣総理大臣 正確な数字を知っているわけではございません。
○細野委員 推定二千五百件です。二千五百人の天下りのあっせんを総理ができるわけないんですよ。ということは、あっせんの承認そのものは全部お役人さんに丸投げをして、これまでのやり方を容認することになるということをはっきり示しているんですよ。
もう一つ、総理、これは答弁をいただきたいと思うんですが、今回、工程表の中で、定年まで勤めることができる、そういう公務員制度改革をやるんですね。定年まで勤めることができれば、さっき甘利大臣もおっしゃいましたが、天下りはやめるんですね。ここでやめる天下りというのはどういう天下りですか。政府委員にこれは答弁いただきたいと思います。
○岡本政府参考人 お答えいたします。
各省の予算と権限とは隔絶された中立的な機関が行うものであるという官民人材交流センターの再就職支援については、押しつけということはあり得ませんから、いわゆる天下りはないというふうに理解しております。
○細野委員 要するに、官民人材交流センター、我々は天下りバンクと呼んでいますが、これは今回の天下りの根絶対象でないというのが今の政府委員の答弁ですね。
総理、定年まで勤めることができる、すなわち肩たたきがなくなるという世界が実現をするわけですね。それでも官民人材交流センターで天下りのあっせんをするんですか。総理は天下りとはおっしゃらないかもしれないけれども、我々から見れば天下りですよ、政府が再就職先を紹介するんですから。
ここで答弁してください、そこまでおっしゃるなら。官民人材交流センターは、これは定年まで勤めることができる環境ができた時点で廃止をすると。当然でしょう。総理に御答弁いただきたいと思います。
○甘利国務大臣 新しい公務員制度ができ上がりますと、まじめに勤めている限り勤め上げることができるということになるわけであります。同時に、これは与野党ともその点では合意しているわけでありますが、年金と現役世代をつなげていくということで、定年延長の課題も基本法の中に検討するように書いてあります。それらが整備されるに従って、官民人材交流センターのあっせん機能はフェードアウトしていくという関係にあると思います。
ただ、官民人材交流センターというのは、基本法に定める中で、人材の交流、民間から登用する、あるいは民間に幹部候補を出向させていろいろ民間の感覚を養っていくという機能も持っていますから、純粋な官民人材交流機能はそこが担っていかなきゃいけないわけであります。そういう点で、官民人材交流センター自身がなくなるということはない、これからの人材交流の大事な機能を担っていくわけであります。
ただ、勧奨退職の部分は、片方の公務員制度がきちんとでき上がっていけば、フェードアウトしていくという関係にあると思います。
○細野委員 我々は、天下りそのものは即時禁止という立場ですが、百歩譲って、肩たたきがあるときは再就職について支援しなければならないという考え方があることは、これは一応、理解はします、我々は認めませんが。
そうなると、そういうことを前提とするならば、はっきりそこは、要するに、定年まで勤めることができる環境が整備できれば官民人材交流センターは廃止すると言うべきでしょう、当然。
もともと、なぜその組織ができたかといえば、これは再就職支援のためにできたんだから。それは、後づけで民間からも官に入ってきますということはおっしゃっているけれども、もともと再就職支援のためにわざわざ官民人材交流センターをつくったわけでしょう。税金を使って、そして再就職先を支援するというこのいびつな仕組みを皆さんはつくったわけですよ。それは、しっかりと公務員制度改革で定年まで勤めることができる環境ができた時点でこれは廃止するという答弁をしていただかないと、理屈が合わないと思いますよ。
これは、もう大臣に答えていただきましたから、総理に伺います。
○麻生内閣総理大臣 まず、基本的に担当大臣はぜひ大事にしていただきたい、最初にお断りしておきます。
官民人材交流センターの話でしたけれども、もともとのいきさつは、特定の役所の特定の役人が特定の公益法人などにというのが天下りだということで大いに御批判を得たところでもありますので、これは基本的に各役所でやるのをやめて人材交流センターでやろうというところで、きちんとしたものをつくらせていただく。ただ、現実にそれをやっていくためにはある程度時間がかかるのではないかというのが、我々のずっと申し上げてきたところだと思います。
そこで、そうなるときの大きな理由は、やはり五十代で早くやめさせられた、さっきの六つ七つ渡った人も結構若いときにやめさせられているんじゃないかなと勘だけはしますけれども、僕はその人の年齢を知りませんのでわかりません。ただ、そういった感じがします。それがいい悪いは別の話ですよ。若くしてやめさせられたというのが大きな理由かなと思わないでもありません。
ただ、そういうことを考えて、今、定年というものを考えたときには、定年まで全員が行ける可能性というものが、私はちょっと、そんなに簡単に全部が行くかねと思うのが一点。したがって、徐々に徐々にやっていかなきゃしようがないと思っていますのが一つ。
二つ目は、今多くの官民の人材交流というのはあちらこちらでしていますから、そういったときに民間からいろいろな方々がこっちに来られるときに、この人材交流センターというものは大いに利用されてしかるべきものなのではないかなと思いますので、定年に全部行ったら人材交流センターは直ちにやめろというような種類の話かなと思って、その時代に本当に必要がないということになったらその時点でやめればよろしいのであって、今の段階から、やめるとかやめないとかいうような、決めつけるような話ではないんじゃないかと思っております。
○細野委員 非常に歯切れの悪い答弁でしたね。
ちなみに、二年前の内閣......(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。
○衛藤委員長 静粛に。
○細野委員 二年前の内閣委員会で公務員制度改革の問題を議論したときは、当時行革大臣は渡辺喜美衆議院議員です。渡辺元行革大臣は、この官民人材交流センターについてサンセットとすることもあり得ると答弁されています。サンセット、すなわち時限的になくすということがあり得るという答弁をされています。これは、立法者の意思としては非常に重いと思います。渡辺喜美衆議院議員の参考人招致と、この天下り問題、わたり問題の集中審議、立法者の意思をしっかり参考にする上で求めたいと思います。委員長、お願いします。
○衛藤委員長 細野君の申し出の件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○細野委員 天下りについてもまだまだ聞きたいことはあるんですが、次回に譲りまして、もう一つ聞きたいテーマがありますので、その問題に移りたいというふうに思います。
総理、九州博物館なんですが、御地元ですね。厳密には選挙区ではありませんが、お隣ということですね。この九州博物館というのは、総理が以前、九州国立博物館を支援する議員連盟というのをつくっておられて会長をしておられたというふうに聞いております。加えて、去年の十二月の十三、十四日に行われた日中韓の首脳会談、これはもともと福田総理のときには神戸で開かれる予定になっていたと聞いていますが、それを総理の御判断で九州博物館に移されたというふうに聞いています。
総理と九州博物館との関係、ちょっと一言御答弁いただけますか。
○麻生内閣総理大臣 これは、岡倉天心以来、とにかくという話で、ずっと九州選出国会議員全員でやってきたプロジェクトだったと記憶をいたします。初代がたしか西岡武夫、今、議運の委員長をしておられる方が当時の会長さんだったと記憶いたしますが、それ以後ずっといろいろな方々がされて、私もその会長をさせていただいたという関係であります。
九州では宮崎とか鹿児島とか熊本とか、いろいろな方がありましたけれども、最終的に太宰府ということで決着はしたというのが長い歴史だったと記憶をいたします。
○細野委員 総理もかかわられたこの九州博物館ですが、実は、この九州博物館というのは、全国に四つ国立の博物館がある中で一番後発でございまして、平成十七年にスタートをしていまして、新しいものですから、この数年非常に多くの文化財を買っているということで、非常に業界では話題になっています。調べましたら、この三年間で二十三億円の文化財を購入しています。これは他の博物館と比較をすると非常に多い。この博物館で買っている文化財が、これはいろいろな専門家に聞いたんですが、一般に売買されているものと比較をしても非常に高い。九州博物館は高いものを買っていますねと皆さんおっしゃいます。
そこで、一つちょっと調べてみました。(パネルを示す)
これは、平成十七年度に購入をされた花卉鳥獣刺繍飾布という、つっておく布ですね。これが平成十七年に購入をされています。こういうものを購入するときのこの博物館のやり方というのは、非常にある意味特殊でございまして、こういうものがありますからどうですかと、売る側がまず提起をするというところから出発をします。ちなみに、この飾布の場合には、希望された価格は一億八千五百万円、この価格を希望された。
では、それを買うのか買わないのかというのを館が決定をするわけですが、買おうということになった場合に、どういうふうに評価をするか。評価員を集めてきて、評価員の皆さんに価格を入れていただいて、そして買うか買わないかを決める。この飾布の場合ですと、AからEまでの五人の評価員が価格を入れて、そして、一番高いAさんは二億二千万円、Bさんが二億、Cさんが二億、Dさんが一億七千万円、Eさんは八百万円ということで価格を入れた。
どうやって決めるかなんですが、これはフィギュアスケートと一緒でして、一番上と一番下を取って、真ん中の三人を合計して平均をする、その価格がどうかということで見るんですね。この場合ですと、二億円と二億円と一億七千万円ですから、平均をすると実は一億九千万円になる。売りたいと言った方の価格は一億八千五百万円で、一億九千万、わずかながら上ですから、売り渡し希望価格の一億八千五百万円で買う、こういうことになっているんですね。
この評価員の皆さんなんですが、この評価員は、その場所に集められて、その場で評価をさせられます。
私も九州博物館に行ってきまして、実際にその飾布を見てきました。専門家の方にも行っていただきました。それはにせものではない、いいものだとおっしゃる。ただし、これはいかにも高い、普通、この飾布を見て、その場でいきなり二億二千万とか二億とか、こういうことをその場で入れるというのは、これはちょっと考えられないのじゃないかというのが専門家の評価。
この問題は、文科大臣にも一回去年答弁をいただいていますので、これが適正に行われたのかどうか調査をしていただいていると思いますが、文科大臣、その結果はいかがだったでしょうか。
○塩谷国務大臣 以前にも御質問いただいたわけでございますが、その問題については、今細野委員がおっしゃったとおりの手続で行われておりまして、外部有識者から成る買取協議会において、収集品としてふさわしいか否かをまずは判断していただき、その上で、案件ごとに委嘱した五、六名の評価員が独立して価格評価を行っている。評価額は、最高額と最低額を除外した三、四名の金額を平均して算出している。契約については、この平均額と所有者から申し出た額を比較して低い方の金額で契約をしているということでございまして、この売買については適切に行われていると承知をしているところでございます。
専門家のいろいろな意見から最終的にはそういうふうになったと思っておりまして、今後、買い取り制度の透明性を確保するためには、国立文化財機構において、購入した文化財の購入額や買い取り評価員の氏名の事後的公表についても検討を現在行っているところでございます。
○細野委員 適正にやられているという評価なんですが、実は私はそうは思っていません。
平成十七年度以降に購入された高価な、一億円以上の価格で購入をされたもののリストもつけておりますので、これも文科大臣、ごらんください。リストをつけておりますので。
飾布を含めて全部で九点、一億円以上で購入をされたものがあります。こうした評価員の評価を見ますと、黄色、オレンジで抜いてあるところが、実は評価員の評価が重なっている部分なんですね。飾布を含めると九点、一億円以上のものを購入されていますが、そのうち八点の文化財で評価員の価格が重なっています、値段が重なっています。
もう一つの特徴は、平成十九年、例えば菊蒔絵手箱ですね、下から三番目。これは一億八千万で三人の評価員の価格が重なっています。五人の評価員のうちで三人が重なっている。その下、洛中洛外図屏風、これも一億八千万で三人の方が重なっている。
関係者に私もいろいろ話を聞きましたが、どうもこの評価員同士はお互いに連携しているのではないかということについては、強く示唆する発言が何人かの専門家の中から出てきております。
もう一つ指摘をすると、問題は、この評価員さんが一体だれなのかということなんですね。過半数を占めるのは、実はこの評価員さんは古美術商でございまして、実際の業者さんなんですね。業者の皆さんがこれを評価している。この評価......(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。
○衛藤委員長 静粛に。
○細野委員 この評価をしている評価員が、業者が多いんですね。業者がこの三年間で十九名評価員に入っているんですが、そのうちの十一名は、実際にこの九州博物館に違うところで納入をしている業者が評価員で入っている。つまり、あるときは評価員をやるけれども、違うときには実際に売る側に回っていて、しかもお互いに情報の共有ができる立場にあるというのがこの背景にあるんですよ。
文科大臣、これはおかしいと思いませんか、この仕組みですね。
○塩谷国務大臣 仕組みということについては特に現在のところ問題ないと思っておりますが、先ほど申し上げましたように、今その検討をしているところでございまして、いわゆるこういった価格の問題については、専門家それぞれの立場でその値段を出していると承知をしておりまして、だれが正しいか、だれがいいのかというのはそれじゃだれが決めていくんだということになりますと、結局、専門家に聞かなければならない値段だと思うんですね。
ですから、そういう点で、もちろん、その値段がおかしいというのなら、おかしいという人の意見を聞かないと私どももわかりませんので、また一度聞かせていただきたいと思います。
○細野委員 評価員同士で情報の共有が仮になされたとすれば、これは談合と同じ構図ですね。
もう一つ、私がこの問題を取り上げようかなと思ったのは、実は、評価員同士だけではなくて、博物館そのものからも情報が漏れている可能性があるのではないか。それを示唆する方もいました。それについて調べていただきたいということなんですね。
文科大臣、売り渡し希望価格が右側ですね、この右側の売り渡し希望価格と実際の平均値が余りに近過ぎませんか。例えば、一億八千万が重なっている菊蒔絵手箱ですね、一億五千七百五十万円で希望を出されていて、平均をすると、一億六千万ちょっとで実際に平均値が出ている。その下も同じような形になっています。仮にそこから情報が漏れているとすると、これは官製談合と同じ構図なんですよ。
これは、もし仮にそういうことがあれば大問題ということについても指摘をしておきたいと思います。そして、調査をしっかりしていただきたいと思います。
最後に、会計検査院に、この問題について、これまで恐らく調査したことないと思いますので、しっかり調べていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○西村検査官 国立博物館の運営費等の経理につきましては、文化財の購入も含めて検査をしております。
本院といたしましては、ただいまの議論も十分踏まえて検査をやっていきたいと思っております。
○細野委員 この問題はまた改めてやりたいと思います。
以上で終わります。ありがとうございました。
