衆議院内閣委員会

○細野委員 おはようございます。民主党の細野でございます。
 きょうは、この内閣委員会で質疑の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 渡辺大臣とは、ちょうど去年の今ごろ、天下りの問題についてかなり長い時間、やりとりをさせていただきました。今でも思い出すのは、その当時、天下りに ついて随分激しいやりとりをしましたけれども、その一方で、渡辺大臣が、公務員制度改革全体については来年度出すんです、それを待っていてくださいという ことを盛んに言っておられたことを思い出しておりまして、それがいよいよ今国会で出てきて今審議をされておるということでございまして、今回、こういう形 で質疑に立たせていただくのを大変感謝しておるところでございます。
 いろいろな論点があるんですが、まず大臣にお伺いしたいのが、いわゆる縦割りの問題。各省庁の割拠主義というものを打破するんだ、この間の委員会でもそのことを強調されておりましたが、この辺について大臣の御決意を伺いたいと思います。
 当初、私が覚えておりますのは、いろいろな資料を拝見しますと、大臣が日の丸官僚をつくるんだと盛んにおっしゃっていましたね。各省庁がゼッケンをつけ て、それぞれの官僚が官僚としての人生を歩むのではなくて、日の丸というゼッケンをつけて官僚がそれぞれ走るんだと。私は、日の丸という言葉を使うこと自 体いろいろな評価があるのかもしれないけれども、非常にわかりやすいし、そういう官僚制度が実現したらいいな、そういう夢は共有できるというふうに思いま した。
 この法律で本当に日の丸官僚が実現できるのかどうかということも含めて、役所の答弁を読むのではなくて、まず御決意をお伺いしたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 私が日の丸官僚と申しておりますのは、やはり現行の縦割りの秩序の中で、採用され、育成され、退職後の天下りまで面倒を見てもらう、そうい うシステムでは到底国益を担う官僚とはならないのではないかという問題認識から、日の丸官僚ということを申してきたわけであります。
 今回のプラン、案では、御案内のように、各省割拠主義を打破するためのいろいろな仕掛けがふんだんに盛り込まれております。
 例えば、採用の段階で、総合職は内閣人事庁採用という仕掛けをつくったり、あるいは、幹部職員の幹部候補育成課程をつくり内閣人事庁が統一的な基準を作 成し運用の管理を行っていく、幹部候補育成課程対象者においては内閣人事庁が各府省横断的な配置がえの調整を行っていくこと、こういったことを通じて、省 庁横断的な日の丸官僚育成が行われていくわけであります。また、幹部職員については、内閣人事庁が適格性の審査を行います。また、幹部職員候補者名簿も必 要に応じて作成をいたします。課長級についても、府省横断的な配置がえの調整も行うわけでございます。
 したがって、こういったことを通じて日の丸官僚が養成されていくということであります。

○ 細野委員 縦割りというのは、かなり省庁の中にも根づいているし、我々の中にも意識としては相当強いと思うんですよね。例えば今大臣が所管をされている行 革、行革事務局がありますが、これは出向者で基本的に成り立っていて、いきなりは聞きませんが、何度か会って親しくなると、ところであなたはどこの省庁か ら来られましたかと、総務省から来ましたとか経済産業省から来ましたとか、そういうのを確認するのが我々ももうほとんど習慣になっている。渡辺大臣の方だ けを向いているならそれはそれで筋が通るわけですが、常に本国を見て仕事をしているのではないかという利益相反することも間々あるわけでございます。
 私が感じておりますのは、幹部の人事もとても大事なんですけれども、若手の初期の段階に、一括採用をするとしても、ある省庁に当然入るわけですよね。 入った後、そこを中心に人事を回してしまうと、例えば、自分は総務省の人間だ、経済産業省の人間だと。今は極端な話、総務省の中でも旧自治省と旧郵政省で 採用別にさえしていますからね。それぐらい今も縦割りが息づいているわけですから、若いときから相当意識を変えていかないと、今大臣がおっしゃったような ことは解決できないのではないか。今は例えば行革事務局で必ずしも評価が高くなくても、本国で評価が高ければ、本国に行けば出世するわけですよね。こうい うことを許しちゃいかぬという趣旨だと思うんです。
 若手について、特に人事のローテーションのあり方であるとか評価のあり方であるとか、場合によっては給与体系も含めて相当変えていかないと、これは私は 意識は変わらないと思います。これは、こういうことをすればすべて解決するという趣旨の問題ではないと思うんですが、若手の意識を変えるということについ て、今大臣としてお考えがあれば、ちょっとお聞かせいただきたいんですが。

○渡辺国務大臣 やはり採用の段階から人材育成に、そのプロセスに上手に乗せていくということが大事だろうと思うんですね。
 今回、総合職試験というのを設けてございます。企画立案の能力に着目をした試験であります。総合職試験合格者は内閣人事庁採用ということになるわけでございます。もちろん、本人の希望をそんたくいたしまして、各府省に配属をしていくわけであります。
 今回、そういった仕掛けの延長線として、幹部候補育成課程というものを設けております。これはまさしく、今までの1種試験合格者が自動的に幹部候補にな るというのとは全く異なった仕掛けになってございます。まさに現行のキャリア制度というものを廃止していく制度でありまして、総合職試験合格者であっても 幹部候補育成課程に乗れない、あるいはふるい落とされるということも可能なわけであります。また、民間の中途採用試験というのもございまして、このルート から来た人でも幹部候補にはなっていける、あるいは一般職試験、あるいは専門職試験からでも幹部候補育成課程には入っていけるということでございます。
 とにかく、今のように同じ省の中だけでキャリアパスを進めるのではなくて、いろいろな経験をさせていこうということであります。

○ 細野委員 では大臣、確認しますが、例えばある省庁、一つ例を総務省としましょう、総務省から行革事務局に来ていますね。今は、必ず帰るところが総務省に あって、それが予定をされた中で仕事をしている。ほかの省庁に行く場合も同じですね。こういうものはこれからなくなって、ほかの省庁に行くとか、違う仕事 をする場合は、これは本国にもう帰れるかどうかわからない、片道切符で皆さん来る、若手も含めて。そういう理解でよろしいですか。
 片道切符かどうか、これは大分重要な問題だと私は思っていまして、例えば、新しい人材バンクをつくったときも、片道切符じゃなければ、必ずその新人材バ ンクの事務局も本国を見ますから。人事庁もつくられるんでしょうけれども、当然、人事庁だって、本国を見ながら人事庁で働かれたらこれは話にならないわけ ですよね。そういう人事で行く場合はすべて片道切符、そういう理解でよろしいですね。

○ 渡辺国務大臣 片道切符という概念自体が、現行制度の縦割りの中で、戻ってこられないよ、こういう考え方だろうと思うんですね。我々の今回のプランにおい ては、まさしく内閣人事庁採用の採用段階から日の丸官僚を養成していこうという発想でございますので、本人の希望が全く無視されるということではありませ んけれども、いろいろな経験をしてキャリアパスを積んでいくということでございます。

○細野委員 いま一つ歯切れが悪いですよね。
 新しく入った組織の中できちっと評価をされない限り次のステップに行けないということにしないと、必ず帰れるということを前提に往復切符を持っていた ら、これまでと行動パターンは変わらないと思いますよ。片道切符という言葉は我々がよく使う、野党側がよく使う言葉ですので、大臣は余り聞きなれなかった のかもしれませんが、そこは少し踏み込んでいただきたいな、そういう思いを持ちました。
 もう一つ、幹部人事ですが、基本的には、原案は各省庁がつくって、そして適格性を人事庁で評価する、それについてはこの間も随分答弁がありました。
 大臣、私もいろいろ頭をめぐらせて考えてみたんですけれども、例えば、四月に各省庁が人事をしますね。局長人事を決めるときに、多くの省庁は、恐らく、 上げるときに出身省庁の局長を上げるんだと思うんですね。本当にそれがもうゼッケンが取れていて、各省庁の出身かどうかということが問題にならないんだと すれば、場合によっては、例えば経済産業省と環境省が上げる局長で、ダブって出てきちゃうかもしれませんよね。でも、多分そういうことを想定していないん だと思うんですよ。各省庁で上げてくるからには、もうある程度予定調和ができていて、これはもう各省庁、調整が終わって、それで例えば四月なり秋なり人事 が出てきて、よほどのことがない限りこれは適格性で落とすことはできないということを前提としていると思うんです。
 大臣自身も、この間のこの委員会での答弁の中で、もう抵抗が強くて妥協の産物なんだとおっしゃっていますが、私ども、この問題については非常にこだわり を持っています。幹部人事については原案はあくまで人事庁がつくるべきだ、そういう修正を我々が求めた場合に、大臣としては、妥協をせずに、もう一回原点 に立ち返って、その修正には積極的に応じていくという御覚悟がおありかどうか、御答弁をいただきたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 現在の幹部人事が、御指摘のように各省が原案をつくり、それを大臣の人事権と称して、大臣も御了解ですからといって検討会議にのせてくるの が大半なんですね。こうしたことは実は仲間内人事ではないか、大臣の人事権を振りかざした仲間内人事が行われているではないかという批判があるわけでござ います。
 したがって、我々としては、本来、内閣の一員たる大臣が法律に基づいて内閣の人事権を分担しているわけでございますから、その原点に立ち返って、幹部人事の一元化という仕掛けをつくったものでございます。
 現状から次のステップに移行する際の現実的なやり方も踏まえなければいけないという形で、このような法文の整理にしたものであります。

○細野委員 大臣、ここは厳しいところなんですけれども、御答弁いただきたいんですよね。
 民主党が、人事庁が原案を出すということについて修正を出したときに、政府としてはそれは拒否をするんですか、それともそれについては応じるんですかということを聞いているんです。この制度の現状を聞いているんじゃありません。
 もう一度お答えいただきたいと思います。

○渡辺国務大臣 貴重な御見解として承らせていただきます。

○ 細野委員 では、修正協議もなされるということでございますので、そこは我々としてはこだわりますので、そうじゃないと、制度の趣旨、これは何のために あったかということにもなりますので、まあ承るという御丁重な答弁をいただきましたので期待をしたいというふうに思います。
 次に、法案の九条についてお伺いをしたいと思います。
 公務員に対する信用が今落ちているという中で、信賞必罰で、悪いことをしたときにはばしっとやりますよということが九条に書いてあるわけでありますが、ちょっと中身を見ますと、果たしてこれがどれぐらい効果があるのかなということを感じざるを得ません。
 九条の一号というのは、例えば職業倫理をしっかり持ちなさいよとか、しっかり目標を持ってやってくださいよとか、そういう宣言的なことが書いてあって、 頑張ってやれ、そういう話ですね。意味があるとすれば二号と三号、懲戒処分をしっかりしろとか、三号は国家賠償法に基づいて求償権を持つという話なんです ね。
 大臣、ちょっと簡潔に御答弁いただきたいんですが、国家賠償法というのは、例えば、ある公務員がミスを犯して、ある方にそれこそ損害を与えた、損害を受 けた方が裁判を起こして行政機関に対して弁償を求めたというケースですね。一件だけ求償権を行使した件があるそうですが、その場合に、行政機関としては、 だれか個人に責任があった、行政機関の中の職員のだれかに責任があった場合には、その職員に対して、例えば、これだけ行政機関は第三者にお金を払ったので ちゃんとそれを弁償しなさいということを言えるというのが求償権ですね。これ一件しかないそうです。実際にやったかどうか、ちょっと最終的に確認できませ んでしたが、ほとんどやってこなかった。
 行政機関はお金を払うけれども、個人には最終的には請求しないということをこれまでやってきていて、これをやれということ自体は、これは個人的には別に構わないと思います。
 ただ、ちょっと不思議でならないのは、これは第三者がアクションを起こさない限り、個人に請求権というのは出てこないわけですね、個人に対する。これだ と、それこそ行政機関の中でさまざまな無駄遣いであるとかおかしなことが行われた中で、懲戒処分というのはありますが、弁償を求めるということにならない んですよ。
 今、国民の間で出ているのは、社会保険庁のいろいろな保険料の無駄遣いにしても、今回の道路関係のいろいろな無駄遣いにしても、何であんな、アロマセラ ピーを買っても、野球の何かユニホームを買ってもグローブを買っても、あれは何で弁償させないんだという声が圧倒的に多いんですよね。私もそう思います。
 それをやれるとすれば、いわゆる予責法という法律でして、通告もさせていただいておりますけれども、我々は、予算責任執行法において、予定外で予算を 使った場合には、それこそ官僚がみずからそれは弁償するという規定を設けるべきだと。特に、今回の道路関係のいろいろな、例えばレクリエーションのものな んかは、わずかな金額かもしれないけれども、この予責法に基づいて弁償させていれば、これからこういうことが起こらないという担保にもなると思うんですよ ね。なぜそれを入れずに国賠法だけ入れたのか、私、そこはよく理解できないんですよ。
 第三者に任すのではなくて、予責法をきちっと適用して会計検査院に調べさせて、そして、公務員がお金の使い方として予算の本来の趣旨に反したものに使った場合には弁償させる、これは入れるべきじゃないですか。御答弁いただきたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 御指摘の第九条第三号では、「国家賠償法に基づく求償権について、適正かつ厳格な行使の徹底を図るための措置を講ずる」といたしておりま す。この「徹底を図るための措置」の具体的内容については、基本法成立後の検討であります。その際、必要があれば求償権の行使の事例を把握することもあり 得るものと考えます。
 また、予責法の厳格な適用についても書き込むべきという御提言については、これも貴重な御提言として承らせていただきます。

○細野委員 大臣、わかっていただきたいんですが、国賠法は第三者が必ずかむんですよ。第三者が請求しない限り、行政機関の中で問題を解決するということにならないんですね。
 例えば、野球のグローブを買ったという場合に、これは、だれかが、私の私有財産が損害を受けたというわけではありませんから、国賠法の対象になることは あり得ないわけですね。年金の保険料だってそうですよね。私の年金の保険料、この一万円が持ち逃げされたということであれば国賠法の対象になるかもしれな いけれども、プールになっていますから、それをもってこれはだれかが請求するということにならない。行政機関の中で自律的に、予算の無駄遣いをなくした り、予定外のことに使って行政機関の官僚に弁償させるには、予責法しかないんですよね。これはぜひお考えをいただきたいと思います。
 私、予責法の適用は非常に甘いと思っていますし、戦後一件しかないということ自体が大きな問題だと思っていますから、指摘をしておきたいというふうに思います。
 続いて、天下りの問題について質問したいと思います。
 残念ながら、今回出てきている国家公務員法の改正案には天下りの問題は出てきていません。そこが我々の主張する部分と考え方として非常に大きく異なると ころでございます。大臣としては、去年もう法律が済んでいるのでそれでやるんだというお話だと思うんですが、少しそこを突っ込んで聞いていきたいと思いま す。
 まず、最近私は農水委員会にいるものですから、ちょっと事実関係を幾つか指摘して、それも踏まえて大臣に質問したいと思うんですが、お配りをしている資料がございますので、それをごらんいただけますでしょうか。
 大臣、よろしいですか。まず一枚目なんですが、これはちょっと懐かしい表でございまして、去年、この内閣委員会で私が請求して、わたりですね、事務次官 経験者がどういう再就職をしているか、リストを出してくれということをお願いして、出てきたときの資料です。その一部、農水省のものを抜粋しています。
 事務次官の中で、この石原さんという方、大臣、丸をしていますのでごらんください。この方が事務次官を退職されてから天下りをされているわけであります けれども、二つのところに再就職をしておられる。財団法人食生活情報サービスセンター理事長、社団法人全国米麦改良協会の会長、この二つの職に同じ日に就 職をしているんですね、二つ同時に天下りをしている。しかも、両方農水省のあっせんでやっている。
 この間も農水委員会で少し質疑をしたんですが、こちらは別の委員会ですので、まず、どういう事情でこういうことになったのか、農水省に答弁を求めたいと思います。

○岡島政府参考人 お答えいたします。
 石原氏につきましては、役所のあっせんにより、御指摘のとおり、同時期に、社団法人全国米麦改良協会及び財団法人食生活情報サービスセンターに勤務し、それぞれ報酬を受けていたと聞いております。
 石原氏の再就職につきましては、役所としては、団体などの要望に応じて情報提供を行うなど、国家公務員法などのルールに従って行われているものと考えております。

○ 細野委員 では、もう一度事実関係を確認しますが、それぞれの財団、社団、それぞれが常勤なのか非常勤なのか。非常勤の場合には、先ほど報酬をという話を されましたが、どの程度の報酬をもらっておられるのか、常勤の場合はある程度資料が出ていますので。それについて御答弁いただきたいと思います。

○岡島政府参考人 私ども聞いておりますのは、社団法人全国米麦改良協会につきましては常勤、財団法人食生活情報サービスセンターについては非常勤の勤務形態だと承知しております。

○細野委員 では、非常勤の方の財団法人食生活情報センターの方は、報酬を受けているということでございますが、どれぐらいの勤務形態なのか、お答えいただきたいと思います。

○ 岡島政府参考人 財団法人食生活情報サービスセンターの役員の報酬についてでございますけれども、これにつきましては、理事会で決定された寄附行為に基づ いて、理事会の議決を経て支給されているというふうに聞いております。(細野委員「勤務形態」と呼ぶ)勤務形態、申しわけございません。石原氏の場合は、 週二日勤務していたというふうに聞いております。

○細野委員 官房長、これはおかしいんですよね。米麦改良協会の方は常勤 ですよね、毎日行っているわけでしょう。もう一つの食生活情報センターの方は週二回行っているわけでしょう。では、この人は年中無休で働いているというこ とですか、土日も含めて。これは農水省があっせんしているんですからね。
 では、常勤と二日というのは、ちゃんと両方できちっと勤務しているんですか。それを農水省として確認していますか。

○ 岡島政府参考人 常勤、非常勤については、それぞれ団体においてどういうふうに考えるかということでございますけれども、私ども聞いておりますのは、米麦 改良協会についても、常勤ということではございますけれども、全日勤務しているという状況ではないというふうに聞いております。

○ 細野委員 もう一点。では、もう一枚めくっていただいて、これは、私、天下り、わたりのことをいろいろ調べてきましたけれども、六つの公益法人を渡ってい るという水産庁の元長官です。これまで、わたり、再就職、いろいろ言われてきましたけれども、私が驚いたのは、この六つの天下りがいずれも農水省のあっせ んによる。大臣、いいですか、六つ連続あっせんでやっているんですよね。こういう例というのは、少なくとも私は初めて見ました。
 これは、過去、私は農水委員会で質問をしていまして、それについて答弁を若林大臣からいただいているんですが、積極的にこの人をぜひと、入れたらどうか という働きかけをしたものがこれらの団体というふうには承知をしておりませんと。求められてやっていて、たまたまこうして運よくつないでつないで、ほとん ど間の期間も置かずに六つの天下り団体を転々としているとおっしゃっているんですが、農水省、これは、偶然それぞれの団体が、前の団体をやめるときにぱっ と農水省に問い合わせをして、その人はいい人ですからぜひつけてあげてくださいと、そういう偶然が重なって六つになった、そういう理解でよろしいんです か。

○岡島政府参考人 お答えいたします。
 先ほど細野委員おっしゃられた農水委における若林大臣の答弁にもありますけれども、役所としては、団体等の要望に応じて情報提供等を行う等、国家公務員法等のルールに従ってこういう形になったということで考えております。

○細野委員 内閣官房からも来ていただいているので確認しますが、これまでわたりについては私は何度も質問してきましたが、六つのわたりをあっせんでやっているという例はほかにありますか。

○ 株丹政府参考人 内閣官房といいますか、私ども行革推進事務局でございますけれども、私どもの方で承知をしております、取りまとめをさせていただきました のは、昨年の六月に当委員会に提出をさせていただきましたこちらは、事務次官であった方、各府省等の事務次官の再就職の状況ということで取りまとめをして おりまして、その中では、最大で四回、あっせんと任命を含めてでございますけれども事例がございました。そういうケースを承知してございます。
 ただ、それとは別に、これはことし二月というふうにお聞きをしてございますけれども、農水省さんの方で独自に行われた調査で、最大であっせん五回、任命 が一回というケースが確認されたというふうに聞いてございます。それ以外については、具体的には承知をしてございません。

○細野委員 あっせんだけで六回というのはほかにないんですね、大臣、新記録。本法案には直接関係ないとはいいながら、やはり天下りの問題をこのまま野方図にしておくわけにはいかぬというのは、私は非常に強い思いを持つんですね。
 渡辺大臣にまずお伺いしたいんですが、人材バンクがことしの十月にできますね、それで、三年間の試行期間のようなものを経て、本格稼働が三年後ということですが、こういう現状というのは本当に変わるんですか。
 農水省の答弁を聞いている限り、みずからこれを変えようという意思は全く感じられない、大臣も含めて。今の答弁も、正当化する答弁ですからね。二つ天下 り先を見つけて、五日と二日働いていて、それはそれぞれ働き方ですから自由ですと、あっせんしておいてそういう答弁ですよ。六つ、たまたまそれぞれの団体 がそれぞれのタイミングで問い合わせをしてきたのにこたえただけで、押し込んだのではありません、そういう答弁ですよ。
 こういうのを大臣として許すんですか。ことしの十月以降これが変わるんですか。お答えいただきたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 十月一日とまだ決まったわけではありませんけれども、おおむねその時期に官民人材交流センターを立ち上げることになります。そういたします と、その時点から、各省のあっせんというものは再就職等監視委員会の承認がなければできないことになるわけであります。
 細かい規定は政令事項となっておりますが、官民人材交流センターを立ち上げる制度設計を行う有識者懇談会のレポートが出されております。そのレポートの 別添の中に、七項目めでございますが、「各府省は、既に退職した公務員に対し二回目以降の再就職あっせんを行わないこととすべきである。」という項目が盛 り込まれているわけでございます。
 これは、実はこの項目を盛り込む盛り込まないで大変な騒動があったところでございまして、有識者懇談会としては総意をもってこの第七項目めを盛り込んだわけでございますから、政令をつくる際には、当然こういうことは尊重をしなければならないと考えます。

○細野委員 大臣、この報告書を私も読んでいまして、新人材バンクでわたりのあっせんをしないというのは確かに書いてあるので、そこは間違いないだろうと思うんですね。
 ただ、新人材バンクが本格稼働するまでの三年間は各省庁によるあっせんは残りますね。それが正しいかどうかについては委員会で判断することになっていま すね。そっちはわたりが許されているんじゃないですか。二回目以降の再就職も、今まで農水省が脈々とやってきたように、各省庁が続けてきたように、これか らも続けるということが、少なくとも制度上は認められているんじゃないですか。

○ 渡辺国務大臣 先ほど申し上げたセンター懇の、有識者懇談会のレポートでございますが、これはまさに、現行制度においても二回目、三回目のあっせんは法令 違反ではないかという認識に基づいて議論をしてきているわけでございます。したがって、大変な騒動の結果、別添ではございますが盛り込んだ第七項目めの精 神は、過渡期、つまりこれから三年間の過渡期の運用をゆだねられる政令にも生かされるべきものと考えます。

○細野委員 で は確認しますが、七項目めの「各府省は、既に退職した公務員に対し二回目以降の再就職あっせんを行わないこととすべきである。」、「すべき」という言葉に は強制力はありませんが、少なくとも三年間、これは人材バンク以外の各省庁がやることについても政令としてしっかり入れると確約をしていただけますね。

○渡辺国務大臣 このセンター懇の答申については、総理も国会本会議の答弁で尊重する旨述べておられます。私としても、政令をつくる際にはこのセンター懇の精神を生かすべきものと考えます。

○細野委員 わかりました。
 もう一点、新人材バンクなんですが、これは党内にもいろいろ議論があります。私どもは、去年の法律の中で、これは名前は新人材バンクになっているけれど も通称天下りバンクと呼んで、大臣と随分ここでもやりとりしましたね。各府省で強制的にやるものと違ってこれは天下りではないという定義をされた大臣と私 どもには随分距離がありました。
 ただその一方で、今現実に天下りの問題をやっていく中で、各省庁があっせんをやめてこれまでのやり方を改めていく中で、百歩譲って、過渡的な組織として 人材バンクが存在をすることはあり得るのではないかという意見が党内にもなくもない。すなわち、定年が延びてきて、それぞれの皆さんが官民人材がどんどん なされて、自由に就職ができる環境が整うまでの例えば三年間、この期間は存続させよう、もしくは五年間は存続させようと。ただその後は、定年が延びて、公 務員の皆さんも早期の退職勧奨ではなくて自由にやれるようになったら、そこはまさにそれぞれの皆さんが自分の能力でやってもらえばいいのであって、こうい う組織は要らなくなる、そういう意見もあるわけですね。
 こういう意見を踏まえて、大臣として、新人材バンクは時限的な機関にするということをお考えになる余地はありませんか。

○渡辺国務大臣 先ほど来申し上げております有識者懇談会においても、最終答申には盛り込まれておりませんけれども、サンセット機関にすべきではないかという御意見もございました。
 いずれにしても、現状の、同期横並び、年功序列型昇進のなれの果てが天下りという現実を考えれば、これをいかに構造的に抜本的に変えていくかということ が大事でございます。そのために能力・実績主義を導入し、今回、縦割り割拠主義を打破しようということを試みているわけでもありますし、また、定年延長等 についても真剣に検討をしていこうということになっているわけでございます。
 それらの問題が解決された暁には、今想定しておりますセンターの機能が果たして必要かどうかということは大いに議論をしてしかるべきでございまして、昨年通していただきました法案にも五年後の見直し規定というものを盛り込んだところでございます。

○細野委員 ある時間がたってからそのときに必要かどうかを議論するのは当然なんですね。法律だって制度だって、時間がたってそのときに適切かどうかというのを検証することは当然です。
 私が申し上げているのは、サンセットというのは予定的に、つくったときに五年後には廃止をするということを前提にやることを考えるべきではないかという ことなんです。大臣、今そういう意見があったとおっしゃいましたが、大臣はそう思われませんか。今の時点で、サンセット、きちっとそれを確約しておくべき だと私は思いますが、大臣はいかがですかということについて明確に御答弁をいただきたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 昨年も申し上げたことでございますが、従来型の肩たたきという慣行は、昨年の法改正、ことしの基本法の精神が実現をしていくならば必ず消え てなくなっていくべきものでございます。したがって、そういう段階において当初のセンターの機能が必要かどうかというのは大いに議論をしたらいいわけでご ざいまして、その選択肢の一つとして、サンセットにするということもあり得るかと考えます。

○細野委員 選択肢の一つとしてという御答弁をいただきましたので、それについては我々もしっかりテークノートしておきたいというふうに思います。
 時間もなくなってきましたので、少しまた法案と離れるんですが、今回閣議決定された独法通則法について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 この法案、まだ党内で検討したわけではありません。ただ、私、この法案の中身を見せていただいて、独法のあり方そのものについては、改革も含めて、政府 のこれまでの考え方とはかなり距離が正直ありました。ただ、独法というのは現実に存在をしていて、それをどう変えるのかということに特化をして議論をする という意味では、これは率直に申し上げて、この独法通則法はなかなかよくできていると思います。
 ポイントは幾つかありますが、一つは、これまで全く手がついてこなかった独立行政法人からの天下りについて規制をしているということ。これは、大臣、去 年それを天下りと定義するかどうかでここで大分やり合いましたが、あのときには非常にかたくていらして、いや、それは天下りじゃないんですと頑張っておら れましたが、それを今回、天下りと言うかどうかは別にして、少なくとも規制対象にした、これが一つ。もう一つは、独立行政法人の埋蔵金の問題。埋蔵金とは 書いてありませんが、不要財産については売却をして国庫に納付する。ともすれば、これまで独立行政法人がそれぞれ資産を売却してもその中で処理をされてい たものを、国庫に戻してくるということについてもこの独法通則法に書いてある。
 実は、私も同旨の法案をつくろうかと法制局とやりとりをした経緯がありまして、それがほぼそのまま反映をされている形になっているので、ここは非常に私は高く評価されるべきものであろうというふうに思っています、ここについては。
 ただ、幾つか気になることがあるのでそれをちょっとお聞きしたいんですが、まず一つは、天下りを規制している独立行政法人の密接関係法人、これをどう定 義するかなんですよ。要するに、これを狭く定義すれば、独立行政法人の関連のところに天下れるわけですね。これをきちっとカバーすれば、独立行政法人の取 引先に天下ってそこに無駄遣いがなされているというような、URで行われていたようなことはできないわけですね。これは政令委任になっているんですよ。
 大臣、ここは問題意識をぜひ持っていただいて前向きに御答弁いただきたいんですが、独立行政法人には会計基準というのがありまして、この会計基準の中で 特定関連会社というのがあります。URなんかはこの特定関連会社で取引先にいろいろ天下っていて、そこに埋蔵金がまたたまっていたりして問題になったんで すよね。ここで言う密接関連会社というのは、この会計基準に言う特定関連会社、これとイコールにすべきだというふうに私は思いますが、大臣、お考えはいか がでしょうか。

○ 渡辺国務大臣 今回国会に御提出いたしました通則法改正案の中では、御指摘のように、政令で定めるとしておりますが、政令の基本的な考え方としては、現在 の独法のいわゆるファミリー企業について規制の対象とし、独法とファミリー企業との不明朗な関係を解消し、独法業務の公正性の確保を図ってまいりたいと考 えております。
 政令をつくるにはまず通則法を通していただかなければなりませんので、ぜひとも一日も早い御審議をお願い申し上げるところでございます。

○ 細野委員 大臣、ファミリー企業とは何ぞやという定義は、政令委任をしてしまうといかようにもなり得るんですよ。これを今私ども、情報公開がなされてい て、例の予備的調査で随分いろいろ調べられるようになったのも、この基準に基づいて関連会社をきちっとピックアップしたからできるんですね。ですから、そ こを会計法上の特定会社にすることに何の問題もありませんから、そこに対する再就職ということにすればそういう密接な関係で税金が無駄遣いをされることも なくなりますから、それについては考えていただけませんかということを申し上げているんです。御答弁をいただきたいと思います。

○渡辺国務大臣 通則法を通していただいた暁につくる政令でございますから、当然、国会の質疑を踏まえたものになることはそのとおりでございます。

○細野委員 もう一つ要望しておきます。これは御答弁はあえて求めませんが、もう一つは、そういうふうにファミリー企業を定義した後に、再就職をなくすだけではなくて、そこにどういうお金がたまっているのかというのもチェックをしていただきたいんですよ、大臣。
 今、国家の財政は非常に危機なんだけれども、その外側にある独立行政法人にはかなり資産があって、それを返すということになってきました。都市再生機 構、URに見られるように、その独立行政法人の外のファミリー企業にもまた積立金か何かがあって、そこでいろいろ実はお金の無駄遣いがされているというこ とも随分明らかになってきました。そこで、人を切ると同時に、切るときに、そこのファミリー企業にどういう積立金があって、それを資本金に入れているよう なところまでありますから、そういうことについては、これを機にチェックをしていただきたいと思います。都市再生機構でやったことと同じことをほかの独立 行政法人についてもぜひやっていただきたい、これは要望しておきます。
 最後にもう一つだけ、若干また別の話になるんですが、公益法人の問題について。
 これも天下りで最近随分問題になっています。今回この公益法人について一番大きな問題になったのが、道路関係の道路特定財源からの支出のある公益法人。 随分問題になりました。私も予算委員会で何度も取り上げさせていただいて、ことしの四月十七日にそれについての最終報告書が出ました。大臣、これはなかな かいいことが書いてあるんですよ。私、点数をつければちょっと合格点まではどうかという気もしますが、例えば定年制を公益法人に導入するとか、人数を制限 するとか、そこに積み立てられている埋蔵金については取り崩して国家に返すとか書いてあるんですね。
 これは、道路関係の公益法人でできるんであれば、ほかでもできるはずです。ほかの公益法人にもきちっと適用して、民間のものは別ですよ、少なくとも、ず ぶずぶの天下りでずぶずぶの税金で食べている公益法人についてはこの基準をほかにも適用すべきだと私は考えますが、大臣、最後にこのことについての御所見 を伺いたいと思います。

○ 渡辺国務大臣 公益法人の点検につきましては、官房長官のもと、各府省において現在取り組まれていると承知しております。本来、公益法人は民間法人として 国とは別法人でありますが、お尋ねの法人の業務運営のあり方や事業内容については多種多様であります。したがって、すべての公益法人に対して直ちに道路関 係法人と同様の取り扱いをすることについては慎重に取り扱う必要があるものと考えます。

○細野委員 時間も終わりましたか らこれで聞きませんが、なぜ道路関係のところだけやれて、ほかはやれないんですか。監督官庁なんだから要請をして、道路関係のところは天下りも規制して給 料も下げて埋蔵金も取り崩すとやっておいて、ほかはほっておく、今のはそういう答弁ですよ。
 この間、私、決算委員会でこれは別の役所の人にも聞いていまして、今と全く同じ答弁です。大臣は政治家なんですから、どこに問題があって今何をしなけれ ばならないのかということについては極めて強い感性を持っていらっしゃると私は信じていますから、ぜひ公益法人についても改革に踏み込んでいただきたい。 最後にそのことを求めて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。